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<プロローグ>事件の発端

この事件は、普通の主婦である【Rちゃん】が道端で、へんなものを見つけたところから始まる…。

【Rちゃん】が、第一発見者として、猫たま警察の事情聴取に答えた内容を、再現ドラマ風に記しておこう。

 

あの日、ぶらぶらと近所を歩いていると、妙なものを発見しました。

「5百円硬貨だ…」

私は、つい足を止めて、じっと見てしまいました。

 

確かに、5百円硬貨です。それも昭和62年の。

そういえば、テレビで見たことがあります。

昭和62年の5百円硬貨といえば、未使用で2,500円、使用しているものでも 1,500円で取引されていると。

 

けれど、その5百円硬貨は、ウ〇チにくっつきそうなくらいのところに落ちています。

ぎりぎり、くっついてはいませんけど。

そのとき、何やら怪しい気配がしたので、近くの電柱に隠れました。

 

 

そこに、グラサンをした雪だるまが…。

 

「なに、あれ?」

耳を澄ましてみると、その雪だるまは、ぶつぶつと独り言を…。

 

「おや?まだ誰も5百円玉を拾ってないな。思った通りだ。ウ〇チが近くにあると、どうしても拾いにくいという人間心理…。これで私の計画もうまくいきそうだ。ふふふ」

 

どうやら、 この謎の怪しいスノーマンが、ウ〇チと5百円の仕掛人みたい。

それにしても何のため?

 

この手の不可解な難事件は、猫たま警察の、あの、タマ吉警部に、通報しなきゃ!

 

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2018年01月25日

大雪と大寒波に乗じて、スノーウィーが活発化

 

どうやら、スナフキン長官(欧州刑事機構No.1)の杞憂が、現実になりつつあるようだ。

 

今年の年頭のスナフキン長官からのメールで、

 

「ディア~、たま吉警部。実は悠長に挨拶なんかしている場合じゃないぞ。

どうも今年の寒波は世界的にも超強烈らしい。

ということは【スノーウィー】がモリアーティのご機嫌取りに、悪事をいっぱいやるはずだ。

年明けにヤツは日本に潜入したという情報もある。ぜひ、大警戒されたし!」

 

と、忠告をしてくれてたんだ。

 

我が【猫たま警察】の精鋭グループである、ボクが率いる【マイナー・クライム課】でも、このような回覧板を回して、警戒と士気を盛り上げていたんだが…。

 

スノーウィーのヤツ、【ウ〇チ&五百円硬貨作戦】を発動し、都内を大混乱に陥れる計画らしいんだ。

一昨日あたりから、都内各所で、

「500円硬貨を拾おうとして、手にウ〇チがついちゃいました!」

「渋谷のスクランブル交差点に、千組の【ウ〇チ&五百円硬貨】が置かれ、交差点は大混乱です」

などという通報が数百件も来ている。

 

『ネット・猫たま警察、みんなの通報窓口』も、【ウ〇チ&五百円硬貨】に関する通報でパンク寸前らしい。

サイバー課が寝ずの対応に追われている。

このままでは、【スノーウィー】の狙い通りに、都内での警察活動が大混乱になってしまう。

 

ヤツらは、その混乱を利用して、銀行強盗、宝石店強盗、【ウ〇チが手についちゃったぞ!慰謝料出せ出せ詐欺】などで、資金を荒稼ぎするつもりなんだろう。

しかし、今のところ警察は後手後手に回っている始末…。

 

相次ぐ(スノーウィー一派による)強盗事件や【う〇チの慰謝料出せ出せ詐欺】に対応したいのだが、署員は街中に置かれた【ウ〇チ】の排除作業で捜査にまで手が回らないんだよ。

 

何とかせねば…。しかし人員が足りない!

「くそぉ~、スノーウィーのヤツめ!」

 

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2018年01月25日

救世主!? スーパー捜査ロボット【トロップ(TROP)】納入!(1)

 

今日も、何人かの署員が休んでいる。

「回収作業中に、ウ〇チが制服についちゃって着れません」

とか、

「ウ〇チが夢に出てきて、睡眠不足で布団から出られません」

とかいう理由で病欠というわけさ。なんか情けないなぁ。

 

このままでは、まともな署員が一人もいなくなってしまう…。猫たま警察創設以来の、大ピンチと言っても過言ではない。過言どころか、不吉な預言となるかも…。

 

そこに『タマネコ宅配』が大きなダンボールを届けてきた。

「あ、もしかして! 本庁に頼んでおいた【新捜査ロボット】かも」

部下にダンボールを部屋まで運ばせて、すぐ開封したぞ。

 

おおおおぉ、出ました!

世界の…いや宇宙の警察組織が欲しがるけど決して手に入らない『スーパーロボット』が、ついにボクのところに!

 

ん~と、トリセツトリセツ(取説)。

 

 

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2018年01月26日

救世主!? スーパー捜査ロボット【トロップ(TROP)】納入!(2)

『これは【猫たま警察】が東京警視庁および警察庁と共同開発した世界有数の機能を持つ、捜査補助ロボットです。

愛称は【トロップ】。

1所轄に1体あれば300人相当の働き。1体約30億円。大事に使ってね』(取説の前書き部分)

 

なるほど…。30億円もするの? なら、スゴそうだぞ!

 

ちゃんと、動けばだが…。

これ、動くのか? 

 

まず充電?

ふむふむ…。

 

『エコ仕様のため、充電は太陽光パネル発電からのみ。それ以外からの充電は拒否されます』

(取説3ページ目)

 

…。

なんか、ちょっと…めんどくさそうだけど。早く起動してみたいぞ。

 

 

 

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2018年01月26日

スーパー捜査ロボ【トロップ】始動!(1)

 

れいのスーパー捜査ロボット【トロップ】のことなんだけど、今日午前中に着任の挨拶と捜査状況報告に来てくれた。

 

昨日、太陽光パネルにつないでおいて、ボクは捜査に出たのだけど、そのあと3時間ほどで【トロップ】のバッテリーがMAXになり、彼はボクが作成しておいた捜査指示書を読み、自分の判断で、もう独自捜査を行っていたらしい。

【トロップ】は、命令を与えておけば、自分で判断し自分で行動できるんだ。

 

トロップ、すごいぞ!

 

【トロップ】の状態はリアルタイムで、ボクのスマホに送られ、『TROPアプリ』で管理されている。【トロップ】のすべての行動記録も、このアプリで確認できるんだそうだ。

(まだアプリの使い方が、よくわからない…)

 

「すごく内容のある報告にまいりました」

「おぉ、期待してるぞ。それで?」

「都内で回収された ”ウ〇チ” を全て光波解析してみました。あれは ”ウ〇チ”ではありませんでした。精巧に合成されたタンパク質と炭水化物と糖類の混ぜ物です。匂いも化学的に合成されたものです」

「え、じゃあ偽物のウ〇チなの?」

「はい。成分的には食べられます」

「…」

 

 

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2018年01月27日

スーパー捜査ロボ【トロップ】始動!(2)

 

「5百円玉は、全部銀メッキの偽硬貨です。製造年は昭和62年だけです。複数の人物のものと思われる指紋の一部が偽硬貨から採取できました」

「指紋?それは期待できるかも。で?」

 

「ワタシがその部分指紋を組み合わせで指紋を復元したところ、その一つがスノーウィーの指紋と一致しました」

「おお、そうか! …ん…いや…、スノーウィーって指紋あったっけ? あったにしてもいつも手袋をしているし…」

 

「MI6(イギリスの対外情報機関)やモサド(イスラエルの対外諜報機関)が、スノーウィーの指紋を採取しています。ワタシはそれをスナフキン長官経由で入手し、『猫たま警察』のデータベースにダウンロードしてあります。もちろん強力な暗号化を施して」

「…へぇそうなの。行動にソツがないぞ。キミはスゴイな…」

 

「ワタシは、超すばらしい捜査ロボットですので当然です。では捜査に戻ります。また夕刻帰署後に報告にまいります、ぜひ、ご期待ください!」

「…うむ!」

 

使えそうなヤツだ。さすが1体30億円。

 

でも、なんとなく自己顕示欲強烈、自信満々、自画自賛タイプみたいなところがあるよう~な。

ま、現在の状況では、とりあえずは性格?よりも能力重視だ。

 

 

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2018年01月27日

トロップ歓迎会(日本ばし やぶ久<両国江戸NOREN店>にて)

 

新入りを歓迎する食事会はたいせつだ。ボクはチームワークを重視する方針だからね。

トロップを歓迎する儀式は必要なことさ。

 

しかしながら、今回は『スノーウィー事件』で、心身が疲れ果てた病欠者が多数出ているうえに、署を挙げての大捜査中のため、普通なら数十人規模で行う『新人歓迎会』をたった二人で行うしかなかった。

 

まあ、この事件が落ち着いたら、『トロップ歓迎会・本番』をやるつもりなんだけどね。

とりあえず、『仮・歓迎会』というわけだ。

場所は、『日本ばし やぶ久<両国江戸NOREN店>』さんにした。

 

スノーウィーの目撃情報が多く寄せられた両国駅付近で、今日は東京警視庁や関東の県警の連携による大捜索をやったので、まあここを選んだわけさ。ボクは、そば好きだしね。

そばセットを食べた後は、『そば麩(ふ)田楽』(そば味噌、ゆず味噌、木の芽味噌)も注文したよ。

 

【両国江戸NOREN】は両国駅直結。建物の真ん中に土俵があって、それを囲むように12のお店がある。面白いから、立ち寄ってみて。

今はどうか知らないけど、以前行ったときには、【プチ花魁道中】や【プチ剣劇ショー】みたいなこともやってたよ。

 

さて、トロップは【伝説の名刑事・世界的に高名偉大なる警部】であるボクと二人だったから緊張していたのか、一口も食べなかった。(…そういうことじゃないと思うが…))

もったいないから、彼のぶんはボクが食べた。

 

 

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2018年01月28日

雪原に、スノーウィーを追い詰める!

 

1月22日に首都圏を襲った大雪。

その大雪の大混乱に乗じて、『ウ〇チ&五百円硬貨作戦』という極悪非道な悪だくみを大規模に仕掛けて、善良な市民の生活を破壊(…ちょっと大袈裟すぎるぞ……)しようとした、モリアーティの右腕【スノーウィー】。

 

断じて許せん!

 

この1週間、我ら【猫たま警察】と東京警視庁と自衛隊精鋭部隊よび消防のレスキューを総動員して、スノーウィーの行方を大捜索したぞ。

そして…、やはり1体30億円の威力!

最新巡査ロボの【トロップ】が、東京郊外に潜むスノーウィーを探知し、ここまで追い詰めた。

 

これは、あの諸葛孔明先生のお得意の戦術の模倣だろうか?

真っ白な雪原に無数の雪だるまが並んでいる。

 

我々のような生物の目では、さっぱり雪と雪だるまとスノーウィーの区別がつかない…。

(…そうでもないぞ。ほら、あそこにいるぞ!)

 

相手が人間なら、赤外線センサーなどでその体温を探知することもできるが、スノーウィーは雪だるま。体温はほぼ 0℃ だから無理だし…。

雪だるまだから、何日でもピクリとも動かず潜んでいられるから、なかなか発見することができないんだ。

 

このままではスノーウィーにトンズラされてしまう。

ここまで、追い詰めたのに…。

 

わはははは。

しかし、こっちには【トロップ】がいるぞ!

彼の超探査能力は、(ボクの知識では説明できないけど)『ぶち、すげぇ!』から、この程度の捜査活動なら、まったく問題ないんだ。

ほら、見つけたぞ! スノーウィー、観念しろ!!

 

 

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2018年01月29日

スノーウィー逮捕!

 

ついに、この日が来た!

モリアーティの右腕、極悪非道奸智極道(…そうでもないと思うぞ…)のスノーウィーを巡査ロボット【トロップ(TROP)】の大活躍で逮捕したぞ。

 

しかし、スノーウィーのヤツ、さすがに肝は座っているようだ。

 

「タマ吉警部、これは何のマネかな?

私は善良な市民であると同時に、世界的に高名な心理・精神科医師だ。

(※実は精神科医は、スノーウィーの兄)

 

今回は学会出席と、2月の広島県三原市の【神明市】で【やっさだるマン】と親交を深めるために来日しただけなんだし。

それに私はあの有名なネット番組『れたす対談』にも出演している名士だ。

何か誤解があるようだが…、まあ弁護士が来てから…ゆっくり話すとするか」

だってさ…。

 

コイツの犯罪を証明して『懲役千年』くらいの窮地に追い込み、なんとか司法取引に持ち込み、内部情報を得て、大親分のモリアーティまで捜査の手を伸ばしたいんだけどなぁ。

 

 

 

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2018年01月30日

謎の有能弁護士【ハニーちゃん】、スノーウィーの保釈申請(1)

 

警察の仕事は、捜査をして証拠を固め、容疑者を逮捕することだ。

そのあとは検察に引き継がれる。そして裁判という舞台になるわけさ。

 

とはいえ無条件に検察に送致できるわけじゃない。

逮捕後に取り調べをして、48時間以内に釈放か検察への送致を判断するってわけなんだ。

この間は、被疑者は弁護人としか会うことができない決まりになってる。

 

我々としては当然、バッチシ証拠を固めて、スノーウィーを検察に送致するつもりだが、スノーウィーは黙秘権を行使している。まあ当然のことだし、我々は自白なんかには頼る気はない。客観的証拠で勝負だ。

 

予想通り、モリアーティの組織を弁護することで世界的に悪名高い【ハニーちゃん(弁護人)】がやって来た。本拠事務所はマンハッタンとパリにある。超スーパー(悪徳)弁護士だ、

 

ボクは警察官でもあり、同時に検事の資格も持っている。

(…ダメでしょ、それ。司法権と警察権は別個じゃなきゃ…。猫たま警察は独自の世界か?)

だから、弁護人【ハーニーちゃん】と面談した。

 

保釈
48時間以内に検察へ送致されると、検察は24時間以内に勾留か釈放かを判断する。
釈放されても無実というわけではない。
被疑者が犯行を認めて証拠が十分で、逃亡の可能性がなければ釈放されることがある。

 

 

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2018年01月30日

謎の有能弁護士【ハニーちゃん】、スノーウィーの保釈申請(2)

 

「こんなお粗末な捜査ととるに足らない証拠だけで、世界的に高名な人物(スノーウィー)を逮捕起訴しようとは、笑止千万。裁判所は検察の証拠不十分な誤認逮捕の可能性有りと見ているから、保釈が認められたぞ」

「そうじゃない。とりあえず、パスポートを取り上げて、都内から出ないという条件付きで保釈が認められただけさ。とはいえ、どうせ裁判前に裏をかいて逃亡するつもりだろう?」

 

「…」

「(たぶん6億円に目くらんで)裁判所が釈放を認めたのは残念だが、おまえたち悪人の思ったようにはさせんぞ。スノーウィーの国外逃亡を阻止するため24時間体制で監視する!」

「ふふふ、逃げるなんて姑息なことはしない。裁判でコテンパンに叩きのめすつもりだ。警察や検察の無能を世間にさらすだけさ。…まあ好きにしたまえ。では失礼」

 

ハニー弁護人は、うすら笑いを浮かべるスノーウィーとともに、猫また警察署から去ってしまった。裁判所が(6億円で)保釈を認めた以上、我々はそれに従うしかないんだよなぁ。

 

スノーウィーが保釈されてしまったから、組織ぐるみの証拠隠滅が行われる可能性も高い。

残念だが、我々としては、この悪条件の中で検察と連絡を取りあって対処するしかない…。

 

さすがに、超腕利き剛腕悪徳レジェンド弁護士【ハニーちゃん】だ。

普通なら絶対に釈放など認められない極悪犯罪人であり、逃亡の可能性も極大なのに、いとも簡単に保釈させるなんて…。敵ながら、あっぱれというところだぞ。

 

今後の裁判が心配だ。強力な弁護団を組織してくるだろう。

 

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2018年01月30日

トロップ、拉致される!

 

昨夜、トロップといっしょに皆既月食を見た。

そして、ボクは自宅へ、トロップは署内の充電ベッド(元は太陽光発電)に帰った…はずだった。

しかし、今日、トロップの姿は署内になかった。

 

ボクの命令でなくても、独自の判断で捜査などをしていいんだけど、行動のスケジュール報告はしなければならない。その報告がなかったので、不審に思っていたんだけど…、やはり魔の手が!

 

不吉な予感がぬぐい切れないでいるとき、ボクのスマホが鳴った。

「もしもし」

「ふふふふ…」

「…この声は、スノーウィー?」

 

「アホ猫のタマ吉警部くん。探知されてはかなわないから、手短に伝えておく。私を不当逮捕したポンコツ野郎のトロップさんは、私が拉致誘拐した。どう料理するかは考慮中だが、なににせよ、おまえらに屈辱と苦悩を与えてやる!」

「恥辱と苦痛?ボクたちに、変な恥ずかしい【あだ名を】つけて呼ぼうというのか?」

「…」

プツリ…。

 

「お、おい待て!スノーウィー!」

 

【最新鋭巡査ロボット】のトロップは、一台30億円…。いやいや、そうじゃない。そういうことじゃない。

トロップは警察の備品や用具ではなく、彼自身がれっきとした警察官だ。警察官を拉致するなど、許せることではない。全組織を挙げてトロップの行方を追わねば!

 

待ってろよ、トロップ! 必ず救ってやる!

スクラップなどに、させてたまるか。30億だぞ!!

 

あ、いやいや…お金の問題じゃない。警察官拉致事件は、全警察組織への挑戦だ。

断固とした対応をせねば!

 

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2018年02月01日

奇門遁甲の術!また都内に大雪!スノーウィーの仕業だ!

 

(↑ 部下が、TouTube で見つけた、『スノーウィー雪降らし祈祷』の映像 ↑)

 

都内全域の監視カメラ映像を分析して、スノーウィーたちの動きをおおよそ把握した。

署から拉致されたトロップを乗せたと思われるワゴン車は、どうやら都の西部地域に向かったようなんだ。(詳しいことは捜査情報なので、ヒミツ)

 

そこで、ボクはその他のあらゆる情報も検討し、ボクの動物的な刑事の勘で、奥多摩のある地域にポイントを絞って、捜査員を大量に送り込むことにしたわけさ。

 

でも、その矢先…。

また、雪だ。

 

雪が降ると、監視カメラ映像が見にくくなるし、捜査員の移動も難しくなるからなぁ…。

 

猫たま警察署は今年から、国連の『エコ活動重点組織』に指定されたので、パトカーが電気自動車に完全に切り替わるまでは、自転車が移動手段の中心になっている。自転車は、雪が降ると立ち往生してしまう。

(捜査より、エコなのか…)

 

先週の大雪のときに、慌てて自転車用スノータイヤを大量発注したんだけど、全国的な需要過多で、まだ届いていないんだ。

(警察より、民間優先なのか…。さすが庶民の【猫たま警察】!)

 

今日の写真(絵)にあるように、スノーウィーのヤツ、捜査かく乱、捜査遅延を狙って、ヤツの持つ不思議なパワーを使い、【奇門遁甲(きもんとんこう)の術】で雪を降らせたらしい。

そして嫌がらせに、その祈祷映像を YouTube にアップしたようだ。

 

あ~、頭にくるぅ!

 

それにしても、【奇門遁甲の術】とは、ボクが敬愛する諸葛孔明先生のお得意技なのに、それをスノーウィーが悪用するとは、怪しからんぞ!

 

今度逮捕したら、終身刑だ!

30億円…いや大切な仲間であるトロップを救出するには、もう少し時間がかかりそうだ。

 

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2018年02月02日

節分にSWATも出動!雪の中の怪しい小屋を発見(1)

 

今日は節分、明日は立春。

暦の上では春なんだけど、スノーウィーの妖術による雪で、まだまだ春は遠い…。

(妖術?自然現象じゃないのか…。大犯罪人の敵ながらスゴイぞ、スノーウィー!)

 

さて…。

鋭い読者の方々なら気づいておられるだろうけど、

「トロップにGPSみたいなのついてないの? あるいはトロップが救難信号みたいな通信ができないの? 30億円もする最新鋭巡査ロボットなのに…」

 

ふふふふふ。

いい指摘だけれど、そういうふうに思っている人は、『甘い』ぞ。

それ以前の問題として、最新鋭ロボットのトロップが、そんなに簡単に拉致されるわけがないでしょ!

 

お気づきになりました?

そう、トロップはわざとスキを見せて拉致されたんだ。

まあ一種の【おとり捜査】だね。

これでスノーウィーは誘拐犯。それも警官の誘拐犯。保釈中の重罪だ。終身刑でぶち込めるぞ。

 

東京警視庁だと、そういう『ひっかけ』みたいな捜査はできないんだよね。

でも【猫たま警察】は、違うんだ。(…そうなの?)

まあ、【猫たま警察】は、日本の警察ではなく、NYPD(ニューヨーク市警察)を手本に創設されたから、捜査理念や捜査手法がアメリカ的なんだ。

(警察庁や警視庁は、黙認?)

 

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2018年02月03日

節分にSWATも出動!雪の中の怪しい小屋を発見(2)

さて、本題。

そういうわけで、トロップはわざと誘拐されて、普通では感知できない『ニュートリノ通信(猫タマ警察独自の研究開発による宇宙特許の通信技術)』で、ボクらと常に交信しているのさ。

 

だから、そう!

ヤツらの隠れ家、トロップの監禁場所は最初からわかっているんだ。

 

バタバタ、オロオロしたフリは、警察内部に潜むスノーウィーのスパイを騙すための演技だったんだよ。

【猫たま警察】は、すでに全車両の電気自動車化は済んでいるし、自転車も全部オールシーズン用タイヤをつけてある。大雪だろうがブリザードだろうが、犯人逮捕のための移動は万全さ!

 

ということで、我々は動員千人体制(超精鋭【猫たまSWAT】も含む)で、この隠れ家を包囲した。

もう、スノーウィーたちに逃げ場はないぞ!

 

S.W.A.T.
SWAT部隊(スワットぶたい)は、アメリカ合衆国の警察に設置されている特殊部隊および同種の部隊。「SWAT」はSpecial Weapons And Tactics(特殊武装・戦術)の略称。
(Wikipedisより)

ちなみに、日本にはSATと略される特殊急襲部隊(とくしゅきゅうしゅうぶたい、英語: Special assault team。警察の警備部に編成されている特殊部隊)がある。
『猫たま警察』はNYPD(ニューヨーク市警察)を心の友としているのでSWAT隊としている。

 

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2018年02月03日

SWAT突入!! あ~っ・・・!!!

 

ボクが最強部隊【SWAT】に突入を命じ、彼らの部隊の半数が怪しい小屋に入ったと思うと、すさまじい爆発音が!

火だるまになり逃げ惑う隊員、あるいは吹っ飛んで宙を舞う隊員たち…。

一瞬にして、現場は修羅場と化した。

 

しまった! スノーウィーにしてやられた!

こちらの動きをすべて察知し、逆手にとってワナを仕掛けていたんだ!

 

ボクはその瞬間、ひとこと叫んだあとは頭が混乱し、しばらく呆然としてたらしい。

「警部!指揮を!」

という部下の言葉で我に帰り、

「救護隊と消防隊を出せ! 爆発物処理班も呼べ! 我々はSWAT隊員の救出に向かう。みんな武装して私に続け!」

と指示を出し、指揮車両から飛び降りて、奥多摩の雪原を駆け出した。

 

「くっそぉ! やられた、やられた。油断した。ボクとしたことが!

スノーウィーごときに、まんまと…。

 

それにしても最終段階まで『ニュートリノ通信』でトロップと交信していたはずだが、なぜ?

 

「SWAT隊員、すまない! ボクのミスだ! どうか無事でいてくれ」

「この爆発では、トロップもバラバラにされたかもしれない…30億円…いや大切な部下」

そんなことを心の中で叫びながら、ボクは走った。

 

不審な小屋は大きな炎に包まれ、とても近づけない。

爆発物以外にガソリンも大量に撒かれていたらしく、焦げ臭い異臭とともに小屋はみるみる焼け焦げ、あっという間に崩れ落ちた。

 

まだ爆発物が残っているかもしれない…。

ボクは小屋の手前数十メートルまでしか近寄れず、屈辱で唇を噛んだ。

そして部下たちは、雪原でのたうち回っているSWAT隊員の救護に駆け回っていた。

 

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2018年02月04日

タマ吉警部、無期限の謹慎処分に(1)

 

捜査指揮を誤って多大な被害を出し、警察への信頼を揺るがせてしまったボクには、当然のことならが重い処分が下された。

 

ボクのことはともかく、幸いなことにSWAT隊員に死者は出なかった。

猫たま警察が3年かけて完成させていた【SSS(スーパー・スペシャル・スーツ)】のおかげだろう。

このスゴイSWAT隊員用のボディ・スーツは、超衝撃吸収材、超防温防火材など最新技術が満載で、見事に隊員の身体を防護したんだ。

これを開発した『猫たま警察科学素材開発部』に、礼状を書いておいたよ。

ありがたし!

 

なにしろ、あの大爆発にもかかわらず、火傷を負った隊員は一人もいないんだからね。

ただ、爆風で高く吹き飛ばされて地面に落ちた隊員のうち、数名が全治数か月の骨折をした。ほんとうに気の毒なことをしてしまった。

 

彼らは鍛え上げられた壮健な身体をしているから、傷が癒えれば現場復帰も可能だろう。

しかし精神的なショック…【心的外傷後ストレス障害(PTSD)】から立ち直れるだろうか。

もし彼らのうち一人でも現場復帰できなければ、ボクの責任はより重大だ。

 

また、ボク自身のことではあるけれど、ボクは警察組織からも署員、部下からも信頼を失ってしまった…。

ボクにはもう、名誉挽回の機会はないかもしれないし、謹慎明け後に、早期退職勧告が出されるかもしれない。いずれにしても、ボクはそれを受け入れる覚悟なんだ…。

 

 

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2018年02月05日

タマ吉警部、無期限の謹慎処分に(2)

初心に帰るため、『孫子の兵法』をじっくり読み返している。

蟄居(ちっきょ)だから、外に出られない。謹慎だから、電灯や暖房をつけることも遠慮している。電話もメールもSNSも全部やっていない。外部とは没交渉さ。

まあ…ヘマをしたボクとしては、あたりまえの自省行為なんだけどね…。

 

無期限という処分だから、これがいつまで続くのかは、ボクにもわからない。

数日中に、『猫たま警察最高査問会議』が開かれ、ボクの正式な処分が決定するということなんだ。

 

どうして、あのとき、スノーウィーの罠をに見抜けなかったのだろう。痛恨の極みだ。

やはり、なにかボクに甘いところ、いい気になっているところがあって、それが油断になったのだろう。指揮官も刑事も失格だ!

 

そういえば…、あとで小屋からトロップも救出されたと聞いたが、ボクは会っていない。

彼は爆発のすぐ近くに監禁されていたから、かなり損傷しているらしい。

このあたりの情報は、腹心の部下がこっそり情報を書いた紙飛行機を庭に投げ入れてくれているんだ。

(…没交渉じゃないの?)

 

30億円…いや大事な部下なのに…。トロップにも申し訳ない気持ちでいっぱいだ。

しかし、30億円のスーパ巡査ロボ・トロップの裏をかくとは、スノーウィーは思ったより手ごわいようだ…。

 

さて、今日はもう数ページ孫子を再読したら、そのあとは座禅を8時間だ。

 

蟄居(ちっきょ)
江戸時代、武士に科した刑罰の一。自宅や一定の場所に閉じ込めて謹慎させたもの。終身のものは永蟄居という。
(『デジタル大辞典:小学館』より)

 

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2018年02月05日

【番外編】お友達のRちゃん、タマ吉を励ます

 

 

スノーウィーの逮捕 に失敗しただけでなく、警察隊員に大きな被害を出してしまったタマ吉警部が、朝昼夕のワイドショーやニュースで、バッシングされまくっています。

当然、猫たま警察のサイトは、非難の声で大炎上…。

 

(私のお友達の)タマ吉警部が、お気の毒です。

 

SWAT隊員数名の骨折と並んで、

『30億円の巡査ロボット、修理不能で廃棄か!?』

ということが、マスコミで大きく取り上げられています。

世の奥様方は、犯罪の重要性や隊員の怪我より、物の価格や税金の無駄遣いに敏感ですからね。(…やや偏見)

 

でも、私はお友達の(そして執事の大親友の)タマ吉警部を断固として擁護し応援します!

とはいえ、30億ですからねぇ…。どうでしょう。庶民には気が遠くなる金額ですよ。

 

今、タマ吉警部には、電話もメールもSNSも繋がりません。何度も試してみましたが、ダメでした。

マジメに『蟄居・謹慎』 してるようです。

 

そこで、いつかそういう連絡手段が使えるようになった時に見てもらえるように、激励の動画を作ってYouTubeなんかにアップしておこうと思います。

 

ジャンジャン、ジャジャッジャ、ジャン!

「(損失)30億!」

 

この私の動画を見れば、タマ吉警部も思わず笑顔が出るでしょう。

(…おいおい)

 

あな、かしこ。

 

 

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2018年02月05日

ひそやかな応援者~国民的女優の【あやせ】様より~

 

ここ数日は、眠れない…。

 

全国民の期待を裏切ってしまった自責の念。(…大げさ)

自分の無能を恥じる心。(…妥当)

ほぼ孤立無援の、孤独感、(…妥当)

 

いかにB型で前向きすぎるボクとはいえ、精神の均衡がどこまで保てるのか…と、崩れそうな心を懸命に自ら支えているんだけど、そろそろ限界かも…。

 

トイレにでも行こうかと正座の膝を崩して襖に向かうと、なにやらピンクの紙がはさんである。

「?」

ボクはそれを手に取ってみた。

 

「!!」

なんと同郷広島県出身で国民的大女優の【あやせはるこ】様からの直筆応援メッセージではないか!

(ボクは筆跡鑑定のプロでもあるので、これが【あやせ】様の真筆であることがわかったのさ)

 

実は、彼女が以前、『一日警察署長』で【猫たま警察】に来られたときに、同郷の備後弁をネイティブにしゃべれるボクが接待役・案内役を務めたことがあるんだ。

そのときのことを覚えていてくださったのだろう。

 

【あやせ】様くらいになると、警察庁幹部などにもファンがいて人脈はあるに違いないし、彼女の身辺に超有能なスタッフが多くおられるから、それらのネットワークを駆使して彼女はボクに、この直筆(真筆)メッセージを届けてくださったに違いない。

 

四面楚歌、孤立無援の境遇(…そうでもないんだぞ!)を感じていただけに、涙が出るほど、ありがたし!

 

襖の外にはリボン付きの箱もあり,その中にサイン入り色紙と【あやせ】様の主な主演作のブルーレイがたくさん入っていた。

 

それらで、ボクの無聊(ぶりょう)を慰めてくださるというお気持ちであろう。

ありがたし!

 

さっそく拝見させていただこう。4Kテレビで観なくちゃなぁ。

(…蟄居・謹慎じゃなくなると思うぞ!いいのか? 反省は?)

 

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2018年02月06日

シャーロック・ホームズ、夢枕に現れ、タマ吉を導く(1)

 

大女優【あやせ】様のパワーをいただき、ボクも前向きな気持ちになってきた。

いつまでも落ち込んではいられない。

首都圏、いや日本の治安はボクが守らねば!

 

こうしてボクが委縮しているうちに、大ボスのモリアーティや大幹部のスノーウィーのあくどい企みによって、世界が悪の暗雲にもっと覆われてしまう。

(…そうなの?)

 

反省も大事だが、神経がまいっては悲観的な思考ばかりになるし、今後の方策も浮かばない。

心痛で眠れなかったが、昨日徹夜して【あやせ】様の主演作品のブルーレイを8本も観たので、もう眠くて眠くて…。

(…これで謹慎中なのか?)

 

すると、夢の中に、ホームズ先生が!

 

「ハロー、タマ吉くん、私はキミの心の師匠であるシャーロック・ホームズだ」

「えぇ! 本当にホームズ先生なんですかぁ!?(イノキさん?)」

「…疑うの?」

「あ、いえ…」

「う~ん、すごいアドバイスをしちゃおうかと思って夢に出てきたんだけど、私を疑うような悪い子には教えたくないなぁ。どうしようかなぁ」

 

 

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2018年02月07日

シャーロック・ホームズ、夢枕に現れ、タマ吉を導く(2)

「え、先生。ボクにアドバイスをいただけるんですか?」

「うん」

「ぜ、ぜひ、お願いします! ボクが先生を疑うわけないです。ただ、ちょっと(ホントはものすごく)変な服装をされてるものですから…アゴもイメージより長いし…」

「天界では今がクリスマスなんだぞ。だからキミにクリスマス・プレゼントとして私のアドバイスを上げようと思ったのに…。なんか気を悪くしたぞ! やっぱやめようかなぁ」

 

「え? 先生、お願いします。迷えるボクにアドバイスを!」

「ふふふ。私はキミの心の師匠だよ。ちょっと服装やアゴをディスられたくらいで見捨てたりはしない。

私のアドバイスは、

『キミには相棒が必要だ!』

ということさ。私にワトソン君がいたようにね。

すでに各方面へ私の霊的なパワーで手配りをしておいた。目が覚めれば、いろいろなことが良い方向に進むだろう」

 

「ほ、ほんとうですか?」

「あ、疑うの?」

「あ、いえ…」

「じゃあ、そのまま深い眠りに落ちたまえ。私を信じるのだ」

「…はい、ホーム…ズ…せん…せ…ぃ…。スヤスヤスヤ…グーグーグー」

 

 

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2018年02月07日

再起に向け、眠り続けるタマ吉(1)悪夢

 

極度の精神疲労と睡眠不足(…【あやせ】様主演映画のブルーレイの観すぎもあり…)で、ボクはホームズ先生のありがたい夢の後も、丸一日眠り続けた。

 

もしかして、最近の寒さと捜査への入れ込みすぎでの無理がたたり、インフルエンザにでもかかったのかも…。なんか、熱があるような感じもする。

 

おそらく、これは、ボクの中で何かが変わろうとしている兆候だろうと思うのだけれど、ボクにはわからない。

 

そして、今日も変な夢を見た。

(…昨日も変な夢?)

 

スノーウィーが悠然とお風呂につかって、ボクのことを嘲笑している、というイヤな夢だ。

ボクが罷免され、スノーウィーたちの悪事を止める者が誰もいなくなる、という…まさに最悪の悪夢だった。

(スノーウィーの犯罪に、日本国警察や東京警視庁は、何もしないのか?)

 

それにしても、スノーウィーは風呂に入っているのに、なぜ融けないんだ?

 

夢の中で、ボクはその疑問の答えを探して、ますます脳が発熱し、頭がクラクラしてしまった。

とても目覚められるような体調じゃない。ボクはこのまま目覚められないかも…。

 

スノーウィーのヤツ、夢の中でまでボクを苦しめるとは!

 

 

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2018年02月08日

再起に向け、眠り続けるタマ吉(2)光明へ

そのとき、どこからともなく、こんな声が…。

 

「タマ吉。あれは、ドライアイス風呂だぞ。湯煙ではなく、ドライアイスに冷やされた水滴…つまり霧だ。スノーウィーはドライアイス低温風呂に入っているだけさ」

「なるほど、そういうことか。なぜ、そんな簡単なことに気づかなかったんだろう…」

 

「タマ吉。キミは一人で考えて袋小路に入ったり、考えを広げすぎたりして、かえって物事がわからなくなる時があるんだ」

「…なるほど、そうかもしれない…。ボクの欠点だ。今回の大失策も、そういうボクの欠点をスノーウィーに疲れてしまった…」

 

「そう。だから昨日ホームズ先生もおっしゃられたように、キミにはキミの考えを聞いてくれて、客観的な意見を言ってくれる相手が必要なんだ」

「たしかに、そうかもしれない。部下ではなく、相棒ってやつだ」

「そう」

「ところで、キミは誰? この声のキミは誰?」

「…」

 

あ、意識が深く…深く…なってきちゃった…。

スヤスヤスヤ、グーグーグ-。

 

 

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2018年02月08日

蟄居・謹慎が解かれる(1)感謝!

 

なんと思いもよらないことに、ボクの蟄居、謹慎が解かれた…。こんなにも早く。

ありがたし!

 

ボクは今朝の回覧板を見て、このことを知ったんだけど、世間も警察内部でもボクに対する非難の嵐だったので、これは本当に意外なことだ。

 

回覧板でこんな告示がされるの?と、読者の皆様には意外だろうけど、ボクは蟄居謹慎を命じられた時点で一旦警察組織から分離され、(つまり仮免職)、その後の査問委員会での最終処分が決定されるまでは、【町年寄預け】という処置になっていたんだ。

 

(『年寄』と言っても老人ということではなく、【町の顔役さん】という意味。江戸時代みたいだな…)

 

だから、ボクは警察組織の人間ではなく町内会に預けられている【被告人みたいなもの】ということで、回覧板でこういう情報が回ってくるんだ。

(…そういう説明訊いても、回覧板は、やっぱ変だと思うぞ)

 

それにしても、ボクは警察から切り離されていて蚊帳の外だから何もわからないんだけど、昨日の査問委員会では、ボクに懲戒免職、加えて…町内清掃1年間、加えて…各種娯楽禁止半年間、たま捜ブログ更新禁止5週間…などという厳しい処罰が出ると聞いていたんだけど…、いったい何が?

 

まあ、そのあたりは、休み明けに署に行けば、何かわかるだろう。

ともかく、ボクの生きがいである【モリアーティ・ファミリーの壊滅】に、これからも取り組めることに感謝だ。

 

年寄(としより)
室町時代中期以降,武家社会をはじめ町や村,あるいは団体などで指導的な立場にあった者の呼称。

 

預かり(あずかり)
処分が決まるまで、しばらくその人の面倒を見ること。逃げないように監視もする。

 

 

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2018年02月09日

蟄居・謹慎が解かれる(2)応援あり

謹慎が解けたので、通信関係も再開できるぞ。

おお、スナフキン長官から激励のメールが来ていたのか。ありがたし!

そのほかにも、全国の方々からこんなにも多くのメッセージが来ていたとは…。感激だぁ。

 

(一部紹介)

「タマ吉警部、がんばってください。貴乃花親方も頑張っていますよ」

「SWATが宙に舞う姿は美しかったです。これからもああいうスゴイ作戦を立ててください」

「スノーウィーは雪だるまなので、夏になればアラスカに帰るんでしょ? それとも冷凍倉庫に秘密基地があるのですか? そこで冷凍食品を食料にしているのですか?」

「オレは犬好きなので、猫の警部なんて認めない。警察犬はいても警察猫はいない。猫は警察から出ていけ!」

 

暖かい応援メッセージには感謝し、厳しいお言葉は真摯に受け止めて、今後の戒めとしなければ!

 

ん? なんか応援動画もあるみたいだぞ。(クリック再生)

 

ジャンジャン、ジャジャッジャ、ジャン!

「(トロップ壊して損失)30億!」

(Rちゃん絵日記、2月5日参照)

 

「…」

Rちゃん、困った人だ…。でも、まあ、ありがたし。

そうか、ということは、トロップはスクラップになったのか…。申し訳ないことだ。

 

ともかく、蟄居・謹慎は解けた。

活動、再開だ!

 

 

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2018年02月09日

お気楽、極楽、リフレッシュ休暇申請

 

反省も必要だが、あまりに自省的になりすぎると、積極性や想像力や創造力が失われることになる。それは今後のボクのキャリアにとって、マイナスだ。

 

ボクにとってマイナスということは、日本国にとってマイナスということでもある。

(…でたでた。超自分中心プラス思考)

 

そこで、ボクは復帰前の数日間、思い切って沖縄で過ごすことにした 。

このくらいしないと、心身のリフレッシュにはならないだろうという、自分自身のセラピー判断なのさ。

 

実はボクはセラピストの国際資格も持っているから、自分を自分でセラピーしたところ、結論は、『南の島で骨休みをすべきだ!』ということになったんだ。

(…自分で自分をセラピーできるのか? 甘々だし…)

 

ここは『猫たま警察保養センター』なので、べつにボクが贅沢をしているわけじゃないんだよ。

猫たま警察の職員と家族は、1泊4,500円~というものだからね。

 

まあ、ボクは(もうすぐ警視になる予定の)警部だから、ちょっといい部屋に泊まってるけど。

(…ヘマをしたのに昇格するつもりとは…)

 

いやぁ、いい気分だ。

数日前まで、家で蟄居・謹慎していたなんて信じられないなぁ。

 

失敗すると縮こまる性格の方がいるけど、ダメダメ!

失敗した時こそ、思い切って、反省を忘れ、過去を忘れ、未来だけを見つめる!これさ。

 

そういえば…、夢でホームズ先生が、ボクには(ボクの暴走を止める)相棒が必要だとか言っておられたけど、どうせなら相棒は、こういう南の島のビキニのかわいこちゃんがいいなぁ。

でへへへぇ。

(…おいおい)

 

 

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2018年02月10日

リフレッシュどころか、弱気の虫も…。大丈夫なのか?

 

なぜボクは、しゃかりきになってモリアーティやスノーウィーと闘っているんだろう?

悪徳弁護士のハニーちゃんも許せないヤツだが、表向きは合法(違法スレスレ)な活動をしていることになっている。

 

こうして南の海を見ていると、そんなことはどうでもいいんじゃないかと、思ってしまうなぁ。

 

ボク一人が(欧州にはスナフキン長官がいるけど…)血相を変えて彼らを逮捕しようとしても、彼らの巨大な悪の組織は全く揺るぎないように感じるんだ。

 

モリアーティには手も届かない。スノーウィーは逮捕しても釈放され、再逮捕しようとして裏をかかれてしまったし…。

 

そう、無力感…。

 

ボクの能力では、ヤツらをどうにもできないんじゃないだろうか。

世界はヤツらの悪の色に染まってしまい、善良な人々は塗炭の苦しみを…。

(…大げさすぎないか?)

 

そのとき…。

そんなボクの弱気を責め、ボクを励ます声が、どこからか…。

 

おお!

波の音だ。海風の声だ。太陽の光だ。ヤドカリの踊りだ。ヤシの木の空に伸びようとする強い意志だ。

 

そう、ボクは突然、それらを全身に感じた!

悪の組織なんかに、負けてられないぞ!モリアーティ、必ず追い詰めてやる!

スノーウィー、ここに来い。勝負だ。

(何の勝負かわかりませんが、暑いと融けるのでスノーウィーは沖縄には来ないぞ)

 

…ん?

どうもドライマティーニを飲みすぎたようだぞ。

眠くなってきちゃったよ…。

 

「…ボ、ボクは負け…ない。復帰し…た…ら…ボクは…スヤスヤスヤ、グーグーグー」

(…やる気まんまん?)

 

 

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2018年02月11日

休暇最終日(1)欧州『CAT'S POLICE』から連絡が…

 

ルルルル。

バカンス最後の夜。帰り支度もそこそこに、部屋で飲んでいると、ホテルのルームフォンに電話だ。

 

「アロ~、デェイス イズ スペシャル・ポリース・インスペクター タマキチ スピーキング

…」

「ハロ~、ディス イズ オニオン、アイ アム…あ~そういえば、あなた日本人ですよね。私はオニオン、【欧州猫たま警察機構】の長官です。初めまして!」

「ワット?(What?)」

「私は日本に留学してたから日本語平気です」

 

「…な~んだ、そうですか。では日本語で。【欧州猫たま警察機構】の【オニオン長官】といえば、数回国際会議でお会いしたことがありましたっけ?」

「ええ。今日は緊急のお知らせを!」

「緊急? でもボク、今、バカンス中で飲みすぎてて、ちょっぴりベロンベロンなんですけどぉ…」

「…」

「明日じゃダメですかぁ~」

「…よく聞いてください。あなたが蟄居・謹慎に追い込まれたのと同時期に、こちらヨーロッパでも似たような事件があり、スナフキン長官が辞任されました」

「…じにん…スナフキ…ン…ええええ!」

「彼から預かった音声メッセージがあります。まず、お聞きください」

 

 

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2018年02月12日

休暇最終日(2)衝撃!スナフキン長官が…

「ディア、タマ吉警部。

 

突然のことで驚かれると思うのだが、私、スナフキン長官はモリアーティの陰謀により、職を追われることとなった。今日辞職届を出し、ムーミン谷へ隠遁する。しばらくギター教室でもやるつもりだ。

 

欧州警察機構は、これで壊滅だ。あとは『欧州猫たま警察機構(CAT'S POLICE)』に期待するのみだ。

 

今後、私がキミと連絡をとればキミにまで迷惑をかける恐れがある。よって、これでさらばだ。

【キミの生涯の友・前欧州警察機構(前)長官・スナフキン】より」

 

いったい、これは…。

ボクの脳内は真っ白になったんだけど、スナフキン長官の受難のためか、アルコー過剰のためか、よくわからない。

 

「もしもし?もしもし?タマ吉警部、聞こえてますか? 大丈夫ですか? これは私、オニオンから忠告ですが、警察に復帰されてもあなたの周りには悪質腹黒の陰謀が巡らされているという確かな情報を得ています。どうか、お気をつけて。(気を付けようもないけど…)

バカンスをお邪魔してすみませんでした。現場に戻られたら、私にご連絡ください。では今日はこれで」

 

ぷつん! ツーツーツー…。

 

スナフキン長官が欧州警察機構の長官職を追われ、謹慎が明けて喜んでバカンスボケしているボクの周囲には、あくどい陰謀が!?

いったい、何が起こっているんだ…。

ボクのほろ酔い気分は、いっきに悪酔いとなってしまった。

 

ううぅ…調子に乗って飲みすぎたかも…。

うっ…うぇっ…。(以下自主規制)

 

 

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2018年02月12日

復帰初日に、電車で事件現場へ急行(1)

 

ふ~む、何やら【猫たま警察】内部でも、おかしな動きがあるようだ…。昨日【欧州猫たま警察機構】のオニオン長官が言っていたことと関係があるのだろうか。

 

というわけで、ボクは郊外に向かう電車に、一人で乗っている。久しぶりにSUICAを使っちゃったなぁ。ん、パスモだっけ? 

チャージしないと帰りは不足するかもなぁ。すんごい郊外に向かってるからねぇ。

 

駅など人が多いところでは、何度か指さされて、

「あれって、スノーウィー逮捕に大失敗したタマ吉とかいうバカ刑事じゃない?」

みたいなことを言われた。でも、駆け寄ってきて、

「タマ吉警部。私はあなたの味方です。悪の組織に負けないでください。で、ツーショット写真撮ってもいいですか、SNSで(悪い意味も含めた)『いいね!』が期待できるので」

というJKくんたちもいたけど。

 

それにしても、電話で署長は、

「行けばわかるから」

と言うだけで、事件の概要さえ教えてくれなかった。

いったい、どんな事件が起こったというのだろう。

 

超腕利き刑事であるボクが行くからには、そうとうに重要・凶悪・前代未聞・空前絶後、捧腹絶倒(…これは違う)、興味津々な怪事件であることは間違いないだろうが…。

 

 

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2018年02月13日

復帰初日に、電車で事件現場へ急行(2)

ふ~む、何やら【猫たま警察】内部でも、おかしな動きがあるようだ…。昨日【欧州猫たま警察機構】のオニオン長官が言っていたことと関係があるのだろうか。

 

というわけで、ボクは郊外に向かう電車に、一人で乗っている。久しぶりにSUICAを使っちゃったなぁ。ん、パスモだっけ? 

チャージしないと帰りは不足するかもなぁ。すんごい郊外に向かってるからねぇ。

 

駅など人が多いところでは、何度か指さされて、

「あれって、スノーウィー逮捕に大失敗したタマ吉とかいうバカ刑事じゃない?」

みたいなことを言われた。でも、駆け寄ってきて、

「タマ吉警部。私はあなたの味方です。悪の組織に負けないでください。で、ツーショット写真撮ってもいいですか、SNSで(悪い意味も含めた)『いいね!』が期待できるので」

というJKくんたちもいたけど。

 

それにしても、電話で署長は、

「行けばわかるから」

と言うだけで、事件の概要さえ教えてくれなかった。

いったい、どんな事件が起こったというのだろう。

 

超腕利き刑事であるボクが行くからには、そうとうに重要・凶悪・前代未聞・空前絶後、捧腹絶倒(…これは違う)、興味津々な怪事件であることは間違いないだろうが…。

 

 

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2018年02月13日

犯罪現場に到着…。なにやら、おかしいぞ…(1)

 

電車を降りて、徒歩45分。今のボクは、タクシーも使えない。

 

寛大な処分で現場復帰できたとはいえ、さっきの電話の最後に新署長が、

「自腹でもタクシー使用はダ~メ。マスコミが見ているから。反省している様子、警察内で干されて居心地が悪い感じでいてもらわないと、いろいろ書かれるからさぁ。やっぱSWAT隊員の大怪我、30億のトロップちゃんの損失…。わかるでしょ?」

って言ってた。

 

ボクはまだまだ、そういう立場らしい…。

まあ、それはいい。ボクは現場復帰さえできれば、信用回復できる自信がある!

まずは、この事件だが…。

 

現場に着くと、見たこともない警官たちが…。

案内してくれた巡査に訊いてみると、

「はい、我々は新署長様が新方針で大量に採用された、ハニー一族の者です。え、ハニー弁護士ですか? 我々の外伯父にあたります」

だって。

 

【猫たま警察】は、いったいどうなっているのだ?

謹慎してからしばらく署に顔を出していないし、ボクの元の部下たちとも連絡が取れないし、悪徳弁護士ハニーの一族を大量採用するなんて、明らかに何かがおかしい…」

 

 

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2018年02月14日

犯罪現場に到着…。なにやら、おかしいぞ…(2)

とはいえ、まず目の前の事件に取り掛からねばなぁ…。

 

「はい、発見通報は午前6時。近くの住人が犬の散歩中に発見しました。被害者の身元は持ち物から、都内で古美術商を営んでいる56歳の男性と思われます」

「なるほど。彼は人間ではなく埴輪に見えるけど、君らと同族かい?」

 

「いいえ、我々は優秀なハニー族、被害者は体色から見て、貧乏な階層であるハニハニ族出身者でしょう。貧乏なので学歴もなく仕事もなく、ケンカばかりやってる連中ですので、まあ身内の金銭問題じゃないですかぁ」

 

「おい、口を慎みたまえ! 偏見、思い込みは不要だ。ボクは君の狭量な意見など求めていない。だいいち被害者に失礼じゃないか!」

「あ、申し訳ありません。警部、つい…」

「まあ、よかろう。君には反省する姿勢があるから見込みがある。正しい道を進め!」

「は、はい!」

 

ボクの威厳ある一喝により、何となくだらけていた現場の空気がピリリとしたようだ。

 

それにしても…、なにかへんだよなぁ~。

(…同感)

 

 

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2018年02月14日

やはり、ワナ! 万事休す! その時…

 

ボクとしたことが、こんな簡単なワナにかかるとは!

 

被害者のチェックをしようとして近づくと、なんと落とし穴が…。

まったく気がつかなかったぞ。

(…こんな明瞭な穴なのに?)

 

「ひぇ~! 落ちるぅ~、こわいよぉ~」

 

ドスン!

 

「うぅ、いててて…」

「くっそぅ! ボクはなんてドジ野郎なんだ! 」

と、ボクは、したたかに打った腰を揉みながら悔やんだ。が、後の祭り。

もしボクがニャンコ先生に習った【キャット空中3回転】の技をマスターしてなければ、死んでいたかもしれないぞ。

 

と、そのとき落とし穴の上方から、声が。

 

「タマ吉警部、(見分けはつかないでしょうけど)ワタシは先ほどの巡査の【ハニ丸】です。

ワタシは以前から、伯父のやり方に疑問も持っていましたが、これまで伯父に従っていました。

けれど、今日警部のお人柄に触れ、警部の味方をすることを決めました」

 

…ボクの人格に心を打たれたというのは理解できるけど、(…ほんとかよぉ~)、彼は何を言っているのだ? そもそも何が起こっているのだ? 悪徳弁護士ハニーの悪だくみだということはハッキリしたようだけど…。

 

キャット空中3回転
『いなかっぺ大将』という漫画に出てくる猫の【にゃんこ先生】の技。高いところから落ちてもクルクルクルと見事に空中回転して着地することができる。

 

 

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2018年02月15日

ハニー族にボクの味方?

「警部、ワタシを信じてください。この穴は戦時中に掘られた防空壕の抜け道です。それを使ってタマ吉警部を落として、生き埋めにする計画でしたが、ワタシが地上のヤツラと格闘している間に逃げちゃってください」

「逃げるって、どこに?」

ボクは、戸惑いながらも大声で訊いた。

ここに至っては、もう彼を信用するしかあるまい。

 

「そこの壁を蹴飛ばすと、古い板が割れて横道に出ます。そこを3kmほと行くと、地上に出れます。そして、そこには…、うわぁ~、なにしやがる。ええい! いてぇ~! おかえしだぁ! いってぇ~!早く逃げてくださ~い。合言葉をお忘れなくぅ~…。『バラの名前』に『たまかずら』ですよぉ~」

 

どうやら仲間割れの格闘が始まったようだ。

彼(ハニ丸くん)のことは気がかりだが、あの信長がだって一乗谷からスタコラ逃げた。ボクも逃げるとしよう。

 

「ええぃ! 壁をキック!! おおぉ、ホントだ、横穴があったぞ!」

 

ハニ丸くん、キミも何とか生き延びてくれ。悪の組織を裏切ったら、もうダメだろうけど…。

 

ボクは、真っ暗なその狭い横穴を、ひたすら這って逃げた。

ハニ丸は、地上に出ると何かあるみたいなことを言おうとしていたけど…。

ともかく、今は少しでも追っ手から遠ざからねば。

 

 

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2018年02月15日

落とし穴から、何とか地上に脱出

 

悪徳弁護士【ハニーちゃん】の陰謀で偽の犯罪現場に呼び出されて、間抜けにも落とし穴にはまってしまったボク。

【ハニ丸】という巡査に味方され、なんとか脱出を試みているけど、ピンチだ!

 

戦時中に掘られたという横穴を必死で数キロも這って進んだが、地下道は酸素が薄いようで、気が遠くなってきたし、もう体力も限界…。

 

それでも気力を振り絞って、何とか地上に出ることができたんだけど、

「ここは、いったいどこ?」

太陽の光がまぶしくて、辺りの様子がわからないし…。

 

 

そのとき、枯葉を踏む音がして、すぐそこに人がいるのに気づいたんだ。

 

「だ、だれだぁ!」

(悪者のほうの)ハニー巡査たちに先回りされてしまったのか?!

 

もうボクには闘う体力もないぞ。どうしよう…。

 

 

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2018年02月16日

謎の人影

 

そのとき、年配そうな男の人の優しい声が、こう言った。

「バラの名前」

「…?」

「バラの名前…」

 

あ、そうか。ボクの味方をしてくれたハニ丸が教えてくれた『合言葉』?

それを思い出したボクは、思わず、

「た…たあまかずらぁ」

と小さく叫んでいた。

 

でも、そこでボクの体力は限界になったようだった。

酸素の少ない地下の穴を必死で移動したから、すでに脳が酸欠になっているらしい。

あ~、意識が遠くなぁ…るぅ…。

 

『バラの名前』ってなあに?

『たまかずら』ってなあに?

この人影は、だあれ?

 

(ブラック・アウト…)

 

 

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2018年02月16日

パリストテレスの隠遁小屋(1)出会い

 

目を覚ますと。ボクは見知らぬ古民家の薄暗い部屋の中にいた。

…ここは、いったい、どこ?

 

ちょうどボクが体を起こして、炉端に座りなおしたときに、家主と思われる男性が隣の部屋から現れた。

さきほど、謎の合言葉を言ったのは、おそらく、この人だろう。

 

「どうですか。回復されたようですね」

「…ありがとうございます。あなたは? ここは?」

「ご安心ください。タマ吉警部。ここは玉鬘(たまかずら)公園の裏手にある森の中の私の隠遁(いんとん)小屋です」

 

「たまかずら…こうえ…、え、ボクをご存じで?」

「警戒なされなくとも大丈夫です。私はトロップくんから、おおよそのことは聞いております。それでお助けしようと思ったのです」

「トロップ!?」

「ええ、ここに…」

 

 

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2018年02月17日

パリストテレスの隠遁小屋(2)量子コンピューター

 

 

「あ、トロップ!! なんで、ここに、キミが!」

「まあまあ落ち着いてください。私がゆっくり事情をお話しましょう」

ボクを助けてくれた男性はそう言って、囲炉裏のそばに座った。

 

「1週間前、ハニワの警官たちがやってきて、壊れたトロップくんを裏山に不法投棄したのを、私が見つけて、ここに連れてきて、なんとか修理したのです。そのときCPUは私が試作して余っていた最新の量子コンピュータに付け替えました」

「り、りょうしコンピュータ!? まさか、ほんとですか? 先生はいったい何者なのですか?」

 

「ははは、私は隠遁した晴耕雨読で日々を過ごす名も無い哲学者です。(…本当は著名人?…)で、趣味がコンピューター工学。とはいえ…名前がないと呼びにくいでしょうから、仮に【パリストテレス】ということにしましょうか」

「パリストテレス? アリストテレスのもじりですか?」

「まあ、そんなところです。ともかくトロップくんのCPUを修理したら、彼がいろいろ話しだしたので、あなたのことも知っているのです」

 

量子コンピューター
とてもじゃないけど…説明できないので、詳しいことを知りたい人はググルか、Wikipediaで調べてください。
ともかく従来のコンピューターの(おそらく)数万~数億倍・・・いやもっと?速く計算ができる…らしい。
(個人的見解)

 

 

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2018年02月17日

つもりちがい十ヵ条

 

ボクは、哲学者と物理学者と数学者を尊敬している。(個人的好み)

ボクに欠けている素養を持って世界を解明している方々だからだ。(独断!)

 

囲炉裏の向こうにおられる方が、たとえ自称であっても【哲学者】と名乗るのであれば、これは深い敬意をもって接しなければならないぞ。

とりあえず、助けてもらったんだし…。

まず敬称は『先生』だ。(個人的行動指針)

 

パリストテレス先生は、黙って壁から額をひとつ取り、それをボクの前の床に置いた。

「先生、これは何ですか?」

「おそらく、タマ吉くんに必要なものだ」

「ボ、ボクにですかぁ? では、ちょっと失礼して熟読…」

 

【つもりちがい十カ条】
・高いつもりで低いのが、教養
・低いつもりで高いのが、気位
・深いつもりで浅いのが、知識
・浅いつもりで深いのが、欲望
・厚いつもりで薄いのが、人情
・薄いつもりで厚いのが。面皮
・強いつもりで弱いのが、根性
・弱いつもりで強いのが、自我
・多いつもりで少いのが、分別
・少いつもりで多いのが、無駄

 

(…【タマ捜ブログ】に、そぐわない真面目な人生訓的な内容だぞ…、どうなってるんだ…)

 

「ふ~む、これに、『賢いつもりでバカなのが、ボク』、と加えて、11カ条にすれば、完璧ですね…」

「ふふふふ、なるほど、世界の悪に一人で立ち向かっているという妄想を持っているくせに、多少の自省心はあるようじゃないか。愉快愉快」

「…」

 

「トロップくんがメモリに保存していた、キミのこれまでの行動を記録した動画や文書などを、すべて私は見てみたよ」

「…はぁ」

「キミはモリアーティと闘っているらしいが、いつも自分勝手な作戦で自分だけが賢いみたいに行動している。人の意見をほとんど聞かないだろ? まあ、今回それで大失敗もしたそうだけど」

「…まぁ」

 

 

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2018年02月18日

『合意形成』を知らずして叱責される

「キミは【合意形成】という概念を知っているかな」

「う~ん、聞いたこともありません」

「えぇ!聞いたことないの?」

「はい…」

「驚いたな…。話が進まなくなっちゃった…。今からカッコいいこと言おうと思ったのに…」

 

そこで先生は、目を閉じ腕を組んで考え込むようにして、ピクリとも動かなくなってしまった。

囲炉裏で、パチパチと薪が燃える音だけがしてるぞ…。

先生は、気を悪くして眠っちゃったのかなぁ?

 

グーグーグー…。

ありゃ、本当に寝ちゃったぞ。え、ほんとかよぉ…。先生!起きて。

このままほっとかれても、ボクも困るし…。

 

と、そのとき、パリストテレス先生の目がクワッと見開かれ、

「うむ!!」

と、先生のするどく凄まじい気合いが小屋中に響き渡った。

 

「うぁっ!」

ボクは、その気合いで、2mほど後方に吹っ飛ばされて、板壁に体を打ちつけてしまった。

「いてててぇ…」

 

 

先生はすっくと立ちあがり、

「よかろう。タマ吉くん、キミはキミのやりたいようにやればよい!

『名馬はことごとく悍馬(かんば)より生じる』とも言うし、『角を矯めて牛を殺す』というのもある」

と、転がっているボクに向かって、静かに言われた。

 

「そもそもキミは猫だし、馬や牛や人間の名(迷)言などなんの役にもたたんじゃろう。わっははっはは」

「先生…先生、大丈夫ですか? 『合意形成』について知ってる、と答えれば良かったんですか? 先生…?」

 

 

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2018年02月18日

ハニー警官の群れに包囲される

 

「まあ、いいや。キミが今後ひとりで暴走しないように、ちょっと【合意形成】についてキミにレクチャーしよう。そこに座りたまえ。今日は午後から島津亜矢さんのライブがあるから、その前のちょっとの時間だけだけど」

と、隠遁哲学者であるパリストテレス先生が言ったとき、突然そばにいたトロップが、

「何者かが、小屋を包囲しています。注意してください!」

と、警告を発した。

 

窓の外を見ると、大勢のハニー警官が小屋を取り囲んで、少しずつその包囲網を狭めているようだった。

 

う~ん…、トロップったら、こうなっちゃう前に教えてくれないとなぁ。もう完全に袋のネズミ状態じゃないかぁ。

ほんとに【量子コンピューター】が搭載されたのかなぁ。そういう素晴らしい機能があるんなら、もっともっと前に探知してくれないとなぁ。

 

それに『何者か』じゃなく、ハニー警官ってわかるんじゃない。チラッと外をのぞけば…。

【本体30億円+量子コンピュータ追加搭載】の、はずなんだけど…。

 

まあ、パリストテレス先生が趣味で作ったCPUだから、明日のお天気を夕方の空の様子と勘で当てるような【漁師コンピューター】なのかも…。

いいギャクだなんだけど、このピンチだから、とても笑えないなぁ。

(低質で、いつだって笑えないレベルと思うぞ…)

 

 

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2018年02月19日

ハニ丸

いや待てよ。

彼らは猫たま警察が新規採用した警官たちだ。いちおう、正義の公僕だ。

悪徳弁護士ハニーの身内とはいえ、ハニ丸くんに説得されて味方になったのかも。それでボクを心配して探しに来てくれたのかも…。

 

イヤそれは甘い考えみたいだなぁ…、包囲して迫ってくる雰囲気が異様だもんなぁ。

やっぱ、ボクを捕まえて生き埋めにするなり、石を抱かせて湖に沈んめるなり、そういう意味の殺気まんまんオーラが、彼らハニー警官からほとばしっちゃってるみたいだしなぁ。

 

そのとき戸口が開き、一人の傷だらけのハニワ警官が!

 

「ハ、ハニ丸くん?」

(見分けがつかないんだけど…前後の流れから推察)

「は、はぃ…けいぶぅ~。ワタシだけでは悪徳警官たちを排除できず、逆にボコボコにされてしまいましたが、警部のことが心配で…なんとかヤツらを追ってここまで…うぅっぅ…」

 

バタリ!

 

「おい、しっかりするんだ、ハニ丸くぅ~ん!!」

 

外には悪徳ハニー警官の群れ。

タマ吉警部、ついに、もうダメなのか?

(ダメだとブログが終わるから、きっと大丈夫だと思うぞ!)

 

 

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2018年02月19日

トロップ、やっと本領発揮だ!さすが30億円!

 

絶体絶命と思われたとき、思わぬことが!

なんと、トロップがその能力の一端を(やっと)見せてくれたぞ!

 

「ん~、こういうことできるなら、もっと早くぅ!」

って思っちゃうよなぁ。

でも、とりあえず、ここはトロップを大絶賛、大称賛の大興奮だぞ。

 

わはははは、悪徳警官のハニーどもが、眼下に小さく見える。

度肝を抜かれて、びっくらこいてるヤツらのアホ顔が、とっても愉快だぞ!

 

う~ん、それにしても、このところ主人公のボクにもさっぱりわからない展開で、いろんな問題が放置されている。

欧州では、我が友、スナフキン長官辞職(実質罷免)という心痛すべき出来事も起こっているし、我が署では新署長就任(前署長辞職)、ハニー警官大量採用などの腑に落ちないことだらけだ。

 

ボクの失策、蟄居謹慎、(それとお気楽バカンス)の間に、いったい何がどうなってしまったのか、ボク自身が確認して対応せねば。

 

そういえば、今大活躍のトロップも玉鬘(たまかずら)公園の裏山に、悪徳ハニー警官らによって、不法投棄されていたとか…。

パリストテレス先生が救出修理してくださらなかったら、トロップは朽ち果てて…。

あ、そうだぁ、忘れてたぁ。

「パリストテレスせんせぇ~い!! ボクは先生の教えを守って、僕一人ででも、必ずこの国を、いやこの世界を地球を、いや宇宙を守って見せますぅ~!!」

 

ようし、トロップ、ともかくこのまま【猫たま警察本部】に行ってくれ!

 

 

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2018年02月20日

都心に超巨大雪だるま!スノーウィーの野望!

 

ハニー警官の包囲網を脱したボク(とオマケのハニ丸)は、トロップに運ばれて、【猫の門】の【猫たま警察本部】に急行している。

 

ん~、これだけ建築物が密集してて、生活や生産活動・車による空気汚染もあるはずなんだが、世界有数の大都市なのに、都内上空は思ったより空気もキレイで見晴らしもいいなぁ。

 

快適ぃ~!

 

んんんん?

なんだぁ、ありゃぁ~!!!!!

 

スカイツリーのすぐそばに、スカイツリーくらいの高さがある、超巨大な雪ダルマが…。

それも、憎きスノーウィー、そっくりじゃないか!

いったい、なんなんだ、これは?

「トロップ、様子を探るぞ。あのバカげた雪だるまに近づくんだ」

 

ああぁ~!

首都高も、環七も環八も…無数のトラックが北から南へ列をなして、雪を満載にして、ここに集まって来てるじゃないか。ハニー警官が交通整理をしてやがる。

 

それにしても、こんな大量の雪をどこから…?

そうか! 今年の記録的な日本海側の大雪を、都内に運搬しているんだ!

 

 

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2018年02月21日

スノーウィー雪像の巨大化

 

なんてことだ!

あのスノーウィーの【奇門遁甲の術(2月2日の記事)】が降らせた大雪…。このためだったのか!

大雪で難渋している皆さんの不便をかえりみず、日本中に大雪を降らせたうえに、それを都内に持ち込んで、世間の不安をあおるため?に、自分の巨大モニュメント雪像を作るなんて!

 

これは『札幌雪祭り』で、やるべきじゃないか!

(…そういうことじゃないと思うぞ。でも、たぶん優勝…)

 

い、いったい、どうしたら…。

これはもはや、ウルトラマン的な世界観で解決をするしかないんじゃないか?

 

身体のちっちゃなボクを愚弄するかのような、巨大なスノーウィー像。

ボクの存在をより小さく見せることで、ボクを精神的に追い詰めようとする【プロレス的な作戦】なのか。

 

残念だけど、今は傍観しているしかない。今のボクでは、どうにもできない。

ん?

子供たちが、スノーウィー像の近くに集まって、楽しそうに手を振っているぞ。

お、女子高生もいっぱい集まってきて、写真を撮ったり、巨大像をバックに自撮りしたりしているぞ。

 

みんな、楽しそうだ…。

なにか、へんだぞ!

 

「トロップ、ともかく本部に行こう。考えるのは、それからだ。全速力だ!」

 

 

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2018年02月21日

猫たま警察本部が…悪の巣?

 

【猫たま警察署(本部)】に到着。

 

んんん?

【猫たま警察署】の正面玄関の上に、キモい巨大モニュメントがあるぞ!

いったいぜんたい、これって何なんだぁ!気落ち悪い!

 

神聖なボクの職場である【猫たま警察本部】に、世界一の悪徳弁護士【ハニー】の像だなんて、悪い冗談だろ?

 

今思い起こせな、あの時の電話の聞き覚えのある声といい、このキモいモニュメントといい、新署長におさまっているのは、まさかと思うが【アイツ】なのか?

 

いやいや、そんなバカなことはないぞ。

どうして悪徳弁護士のハニーが、神聖なる【猫たま警察署】の署長になれるんだ?

ありえない!

 

とはいえ…、署の外を警備している警官は、ハニー一族のヤツらばかり。

ボクの部下たち、本物の警察官たちは、どこに行ってしまったんだ?

 

邪悪な陰謀の匂いがするぞ!

 

【猫たま警察署(本部)】に到着。

 

ボクが署内に入ろうとすると、

「お待ちください。身分証の提示をお願いします。最近、あやしいヤツがウロウロしているものですから」

なんて、ハニー警官に言われる始末。

 

「ええい、うるさい! 無礼者!! おまえらが怪しいわい! ボクは世界的な敏腕刑事、マイナー・クライム課のタマ吉警部だ。署のナンバー2だぞ。さぁ、通してもらうぞ!」

ボクの威に押され、ビビッたハニー警官たちは数歩下がってボクら(ボクとトロップとハニ丸)に道を開けた。

 

「ハニ丸くん、キミは新署長について、何か知ってるんだろ?」

「…は、はい」

「誰なんだ」

「ご想像の通り…です…」

 

う~ん、そんなことがあるの?

なぜ、ヤツが署長になんかなれるんだぁ?

 

 

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2018年02月22日

スノーウィーの次なる陰謀。都知事選に立候補!?

 

 

ハニー警官たちをビビらせてから、しばらくぶりに署内に入ってみると、玄関ホールや廊下がピンク色に染まっている。目がチカチカするぞ。

んんん?

何やら桃色吐息のような署内の異様な色彩は、あちこちにペタペタと大量に貼られた、スノーウィーのポスターが原因じゃないか!

 

なんだ、こりゃ?

『白い虚党』? スノーウィーが立候補? なんのジョークだよぉ。

そもそも、何の選挙なの?

 

「今、ネットで調べました。昨日、都議会が都知事の不信任案を可決しました。都知事は辞職し、2週間後に都知事選の公示になります」

と、トロップが報告をしてくれた。

 

「えぇ、都知事選?今ごろ?」

「東京都議会は、仮想コインの裏金で買収された議員の9割が、スノーウィーが作った新党『白い虚党』に移籍したようです。それで買収に応じなかった現職知事の不信任案が可決されたのです。もっとも『買収』が事実かどうかは、まだ噂レベルでしかなく、警察が捜査中です」

「…」

 

警察官は政治に関心があってもよいが、関与してはならない。ボクは学校でも先輩にも、そう教わってきた。

だから、都政のことに意見はないんだが、スノーウィーが不正に都議会を買収し(…ほぼ事実!?)、強引に知事選に持ち込み、自分が新知事に立候補するとは…。

 

そもそも中立公正であるべき警察署内に特定の候補者の選挙ポスターがあるなんて、どうかしている。まだ公示前じゃないか。これも公職選挙法違反だろう。

取り締まるべき警察が、自ら不正をしているなんて…。

 

こんなんじゃ、スノーウィー一派の買収疑惑についても、警察は捜査などしていないに違いない。グルじゃないのか!

 

 

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2018年02月22日

新署長、どこだぁ~!

 

ベリベリベリィ~!

ボクは、スノーウィーのポスターを破り捨て、足で踏んづけた。

(…ちょっと大人げないぞ。でも気持ちはわかるぞ)

 

「な、なにをするんですかぁ!」

ポスターを破り続けるボクを制止しようと、数人のハニー警官がつかみかかって来た。

「えええぃ!」

ボクは得意の柔道とコマンド・サンボでなく、裏芸の合気道で相手に触れもせず、たちまち2人ばかりを弾き飛ばした。

泡を吹いて、ハニー警官たちは気絶した。

 

ただし、この技は、ボクの怒りが頂点近くに達しないと、気合いが充満せず、使えないのが欠点なんだなぁ。(年に数回だけ使用可)

 

「さぁ、そこをどくんだぁ! それともおまえらも、こうなりたいか?」

ハニー警官たちは恐怖に震え、怒気の溢れたボクから目をそらし、ボクの前から退いた。

 

「署長室に、行くぞ!」

「はい」(ハニ丸)

「了解です」(トロップ)

 

ともかく、新署長をとっちめてやらねば。

猫たま警察をムチャクチャにしてるみたいだぞ。許せん!

 

「新署長~、どこですかぁ~」

 

 

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2018年02月22日

アイリーン・アドラーの残り香(1)

 

ボクの愛する【猫たま警察署】をぐちゃぐちゃにしようとしているらしい新任のバカ署長をどうにかしないと、日本が崩壊してしまうぞ!

 

お、署長室だ。

ばぁん!

ボクは怒りを込めて、ドアを開けた。

 

「しょちょ~…ん? 誰もいないな…」

ボクは部屋に入って、室内をぐるり見渡した。人の気配はない。

「…なんだ、これは?」

 

署長のデスクの上には、バラ一輪、USBメモリ、封筒が…。

「…???」

 

 

封筒を手に取ったとき、ボクは思わず小さく叫んでいた。

「あのひと…だぁ…」

 

ボクはそれから30秒ほど、放心状態だっただろうか…。

「警部?」

と、ハニ丸が声をかけてくれたので、ボクは我に返った。

「警部、どうなされたのですか?」

ボクは数回、頭を強く振って、意識をはっきりさせることに努めなければならなかった。

 

「…この封筒から、ほのかに匂うこの香水…。【アドラー・スペシャルV】だ…」

「あどらー…ぺしゃる…ふぁいぶぅ…?」

 

アイリーン・アドラー(Irene Adler)
アメリカ生まれのオペラ歌手で、女山師、機略縦横の女性、ただ一人名探偵ホームズを出し抜いた女性。
ホームズは、彼女のことを常に「あの女性(ひと)」(the woman)と呼ぶ。
BB制作の『SHERLOCK』では、超美人、SMプレイの女王で超絶スゴ技(R18)持ち主。そのため世界の要人に恋焦がれられ、彼らを喜ばせて彼らが口走った国家秘密をたくさん握っている。(あぶないプレイ写真も多数保管)
そのため彼女に逆らえる政府要人はいないとか…。
タマ吉警部とは、【世界警察超エリート養成コース】の27期の同期生。アイリーンは首席卒業。タマ吉は次席だった。

 

 

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2018年02月23日

アイリーン・アドラーの残り香(2)

 

「あのひと…アイリーン・アドラーが、さっきまで、ここにいた。間違いない」

「あいりーん…あどらぁ…?」

ハニ丸は、怪訝そうな表情で、驚きと喜びですご~く恍惚としているだろうボクの顔を覗き込んだ。

「だ、だいじょうぶですか、警部? 何かご様子が…」

 

大丈夫なわけ、ないじゃないか!

あのアイリーンが、ここにいたんだぞぉ!!

 

この数日の出来事…。

ボクとしたことが、なぜ今まで気づかなかった!

ちゃんと考えれば、わかったことじゃないか!

 

失策によるストレス?

蟄居謹慎による、脳や精神活動の低下低迷?

沖縄バカンスでの、アルコール過多?

そんなことは、気づかなかった言い訳にはならない!

ボクは、クソバカなダメ猫だぁ!

 

【バラの名前】【たまかずら】…。

『あの人』のサインに気づかなかったなんて!

 

それにしても、なぜアイリーン・アドラーが、ここに?

 

この一連の騒動に彼女がかかわっているのは間違いなさそうだが…。

なぜ、彼女が…。

(手に持ってる手紙を読んだら、わかると思うぞ。早く読め~)

 

 

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2018年02月23日

アイリーン・アドラーの置き手紙(1)

 

Dear,my daring,Tamkichi…(以下、和訳)

 

前略

カリストテレス先生に頼んで、あれだけヒントをあげたのに、あなたは私のことを思い出しもしなかったのね。

いけない人…。

 

10数年前。あなたが私にくれた薔薇の【たまかずら】。

あの薔薇は押し花にして、あのころの日記帳に挟んで、スイス銀行の貸し金庫に保管しているわ。

毎年、あの日には一人でスイスに行って、あの日記帳を金庫から取り出して、バラの押し花を見ながら薔薇風呂に入るのよ。

 

あなたは、あのときの薔薇風呂も、『Tears for Fears』のライブのことも覚えていないでしょうね。冷たい人だから。

 

私が【世界警察超エリート養成コース】を首席で卒業するとわかったとき、他の生徒はみんな、私が講師陣に色目を使って成績をごまかした、って疑ったけど、あなただけは違った。

あなた一人で、周到で正確で念入りな調査をして、私の成績が正当なものであることを証明してくれたわね。嬉しかったわ。

 

あれが二人が付き合うキッカケだったでしょう?

 

 

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2018年02月24日

アイリーン・アドラーの置き手紙(2)

 

でも、言っておかないと…。

私、【超エリート養成コース】の総合評価は次席のあなたより180点も良かったし、それは私が実力でとった成績だったんだけど、実は授業や実技の出席日数が足りなかったの。

 

パリの社交界でのおつきあいと、同時期にニューヨークで私のオペラ公演があったから、どうしても授業に出る時間がとれなかったのね。

 

そう、私は成績は抜群だったんだけど、出席日数不足と実技訓練単位不足で、本当は卒業できなかったよ。

 

それで、講師の皆様に(もちろん女性の講師の方々にも)、丁寧にお願いして卒業させていただけたの。

 

あ、不正じゃないのよ。

どこかの国で、一時期だけど流行った言葉があるでしょう。

 

そう…。

そ、ん、た、く。

 

でも、出席日数なんて能力と関係ないし、実技項目(射撃、格闘技、語学、暗号、特殊車両や飛行体の操縦、コンピュータ技能、武器・爆薬の製造などなど)も…あなたも知ってるように、実技担当講師の方々より私のほうが数段上手で腕が立つんだから、実技訓練に出る必要なんてなかったし…。

 

 

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2018年02月24日

アイリーン・アドラーの置き手紙(3)

 

(いろいろな思い出話など含めて、中略)

 

あ、そうだわ。

仮想通貨で警察庁幹部を買収して、猫たま警察署長の辞令を持って赴任していたのは、あの悪徳弁護士のハニーよ。まあ、もう知ってるわよね。

 

彼が署長権限で、まともな署員を休職にして、身内のハニー族を大量採用して、警察を無力化して、スノーウィーの私的な応援団にしてたのだけど、その悪い子(※ハニーのこと)は、私がムチでしばいて(快感で)気絶させてから拘束して、留置所に転がしてあるわ。

あとはあなたが、好きに料理してちょうだい。

 

え、なぜ、私がわざわざ日本にやってきて、こんなことをしたのか知りたいの?

 

それは、ひ、み、つ。

今度会ったときに、いいところにしけこんでから教えてあげるわ。

 

あなたは私より、ずいぶん劣ってるけど、有能な刑事さんなんだから、モリアーティやスノーウィーなんかに負けちゃダメよ。

 

じゃあ、またね。

これから、上海で企業買収しに行かなくちゃ。

   <あなたのアイリーンより>

 

ボクは読み終えた手紙をポケットにしまい込み、ふぅ~と、ため息をついた。

【あのひと】らしい。

 

 

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2018年02月24日

織の中のハニー弁護士

 

 

留置所には、グルグルと縛られたハニー弁護士(買収で得た地位とはいえ、実際はまだ署長)がいた。

背中には、アイリーンのムチの跡がくっきりと残っているぞ。そういう趣味なのか。

 

「おまえの署長就任には不正があった。アイリーンの残したUSBメモリに、それを証明できるデータがあった。それ以外にも、おまえやスノーウィーがやってきた悪事の証拠が入っていた。もう、おまえたちは、おしまいだ」

(…アイリーンって、すごいな…)

 

「くそぉ、あのアマァ~。ちょっと遊びましょうって言うから、超美人だし、超スタイルいいし、ムラムラした…いや正しい大人のお付き合いを信じたのに、こんなことになるとは…」

 

アホなヤツだ。相手はアイリーンだぞ。おまえらの手に負えるものか。

 

「ハニー弁護士。明日からキミを本格的に取り調べる。覚悟しておけ。スノーウィーの都知事選立候補の陰謀も、必ずボクが暴いて潰してやるからな!」

「ふふふふ、む~り~」

ハニー弁護士は、そう悪態をついて目を閉じると、スースーと寝息を立てて、狸寝入りを始めた。

 

肝の据わったヤツだが、余裕をこいていられるのも、今のうちだけだぞ!

 

 

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2018年02月24日

猫たま警察署をタマ吉警部が掌握!(1)

 

アイリーン…、いったいどこに…。

いやいやいや…!

 

【あのひと(アイリーン・アドラー)】への思慕を意志の力で抑え込んだボクは、ハニー偽署長がムチャクチャにしてしまった署内を、まず元に戻すことに専念しなければならなかったぞ。

 

警察庁の幹部が買収されているわけだから、ここはもう超法規措置として、ボクはまず、ボクを【猫たま警察署長臨時代理代行】に任命した。

一時的に署のトップとなったボクは、次々と命令を発令した。

(…完全に法規違反だな…いいのか?)

 

・キモい巨大ハニー像の撤去

・署内のいたるところに貼りまくられている違法選挙ポスターの廃棄

 

 

新規採用のハニー警官たちの処置には、すっごく頭を悩ませたなぁ。

彼らは伯父である(偽署長だった)ハニー弁護士に新規採用されたわけなんだけど、彼らを即座に解雇すると、(ハニー弁護士を拘束しているので行き場がなく)、彼らはスノーウィーを頼り、スノーウィーの子分になってしまう…はず。

 

失業した大量のハニーたちは、仮にその心が清くとも食べるために、ついついスノーウィーのところへ行って、悪事に加担してしまうだろう。

そしてそれは、治安上の大問題を生じるに違いない…でしょ?

 

そこで、ボクは妙案を思いついたのさ。

ハニー警官だけの【ハニー機動部隊】の新設だ。隊長は、信頼できそうなハニ丸くんだ。

彼にハニー警官を統率させ、署内に置いておけば、彼らの動向を監視したりする必要がないからねぇ。

どう、いい思い付きでしょ?

 

 

 

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2018年02月25日

猫たま警察署をタマ吉警部が掌握!(2)

 

そこまでの処置をして、ボクはボクをかばって辞任された前署長に電話をかけた。

 

「(前)署長、陰謀の芽の一部は摘みました。署内は正常化しています。ボクはまだまだ第一線の現場でスノーウィーどもの悪だくみを阻止せねばばりません。

(前)署長が戻られて署を管理してくだされば、ボクは安心して署から出て、捜査の最前線で思い切って働けます!

ぜひ、署に復帰してください。お願いいたします」

 

「そうか…。さすがタマ吉警部だ。よくやってくれた。

復帰かぁ…、どうだろうなぁ。毎日釣り三昧、囲碁将棋のやり放題、早起きもしなくていいし、署長に復帰するのはダルいんだけどなぁ…。退職金もいっぱいもらえる予定だし」

 

「しょちょぉ~お! なに言ってんですか! 東京の、いや日本の一大事なんですよぉ!!」

「はははは、冗談冗談、明日から復帰するよ。妻に粗大ごみ扱いされて、家には居づらいからなぁ。あらためて感謝する。タマ吉警部!」

「はい、ありがとうございます」

 

ふぅ~、これで尊敬する前署長と、またタッグを組んで悪党どもと闘える。

 

明日から、まずハニーの取り調べを始めるぞ!

そして、スノーウィーの都知事選がらみの陰謀の追及もだ!

 

 

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2018年02月25日

復帰した署長同席で、ハニーの取り調べ(1)

 

今日から、署長が再任され復帰された。

あ、言い忘れてたけど、ボクの尊敬する署長は、あの極悪犯罪者スノーウィーの双子の兄なんだ。署長のお名前は、【スノービィー】。

(…すごいこと、言い忘れてたな…)

 

スノービィー署長とスノーウィーの関係などは、またお話しすることになるだろうけど、今日は警察庁幹部を仮想通貨で買収して、猫たま警察の署長に就任して組織をムチャクチャにしていた、悪徳弁護士ハニーの取り調べのことを報告しなければならないぞ。

 

朝一番で署長室に行き、署長の復帰をお祝いしたところ、署長が、

「今日の取り調べは、私も同席しよう。弟(スノーウィー)がらみの捜査だけに、基本的には身内関係者は捜査にタッチしてはいけないんだが、じっと署長室に座っている気になれんのだ」

と、言われた。

「では、超法規的措置で、ご同席を」

「うむ」

(…超法規的措置が多いな…)

 

もしかしたら、伝説となっている署長の【人情・雪崩泣き落としの取り調べ】が見られるのかもしれない。楽しみだぞ。

 

 

 

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2018年02月26日

復帰した署長同席で、ハニーの取り調べ(2)

<<ここからは、取調室にて>>

 

取り調べを開始するなり、さすがに弁護士というべきか、ハニーは難癖(いちゃもん)をつけてきた。

「私の身分は、まだ署長のはずだ。警察庁から新しい辞令は出たのかね? そこのクソ雪だるま野郎も勝手に署長に復帰しただけだろ。スノーウィー様と違って、国家に尻尾を振る大馬鹿スノーマン野郎のくせに…」

 

「おい、口を慎め。辞令など必要ない。正義の超法規的措置で決まったことだ! そもそも貴様の署長就任は買収じゃないか!」

ボクが色めき立つと、隣に座っている署長は微笑みながら、

「まあまあ、警部、落ち着きなさい。ハニーさんの言うことにも一理ある。買収された警察庁幹部がハニーさんを猫たま警察署長に任命したということは事実なんだし…」

「し、しかし…」

 

「それより、ハニーさん、弟(スノーウィー)は、スカイツリーの横に巨大なスノーウィー像を作り(…新設アミューズメントパークなのでは、との噂あり)、今度の都知事選に立候補するというわけだが、ズバリ目的は何かね?」

「…ずばり訊かれても…私のような下っ端には、スノーウィー先生の素晴らしきお考えは推し量れないなぁ。あなた双子の兄貴なんだろ。自分で訊けばぁ」

 

悪徳弁護士ハニーは、終始、我々を小馬鹿にした態度を崩そうとしない。

このままでは、ラチがあかないぞ…。

 

 

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2018年02月26日

スノービィー署長の取り調べ術【人情・雪崩泣き落とし】(1)

 

まったく取り調べに応じようとしないハニー弁護士を見ていて、ボクは腹が立ってきた。

ボクが、バン!と机を叩いて怒鳴ろうかと思った瞬間、隣のスノービィー署長が、やさしく口を開いた。

 

「なぁ、ハニーさん。あなたは弁護士という立派な仕事をさなっている人だ。私はあなたに敬意を持っている」

「…」

「あなたの母上も、そういうあなたを誇りに思っているはずだ」

 

おお、人情泣き落としの王道アイテム単語、『おかあさん』だ。

ん~、でも、こんなベタな説得が、心のひねくれたハニー弁護士に通じるのか…、んんん?

 

ハニー弁護士の目に、大粒の涙が!

スノービィー署長の【伝説・人情泣き落とし取り調べ術】が、効いた?

署長は、ここぞとばかりに、たたみかける。

 

「…そうだ。ハニーさん、腹は減っていないか? 留置場の食事は不味いから気持ちも沈むだろう。どうだい、今から出前をとるから、親子丼でもいっしょに食べないか? 話はそれから、ゆっくりでいいんだ」

「スノービィー署長…。うっうっうっ…、愛に飢えている私に、なんと暖かいお言葉。心に沁みます…うううぅ~うっ」

 

 

 

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2018年02月27日

スノービィー署長の取り調べ術【人情・雪崩泣き落とし】(2)

ふうむ…。

昭和の刑事ドラマのマスト・アイテム単語、『親子丼』も効いたようだ。

 

こう言ってはなんだと思うけど、こんな臭い芝居(…署長、ごめんさい)で泣く容疑者なんているのか。びっくりだぞ。

 

ハニー弁護士は、そのまま泣き崩れ、言葉も出なくなり、まったく取り調べにならなくなったので、続きは翌日にすることにし、ハニー弁護士は留置場に戻された。

 

「お見事ですね。署長の伝説の取り調べ術【人情・雪崩泣き落とし】。見せていただきました」

「いやぁ、現場から離れていたものだから、ちょっと自信はなかったんだが…」

「いえいえ、さすがです、署長!」

 

「ははは、私の経験からして、彼のあの様子だと、明日には完全に落ちるだろう。自白して、スノーウィーやモリアーティの悪事を全て話すはずだ」

「はい!」

 

ボクは伝説の技を目の当たりにした興奮と感激で胸がいっぱいだったんだけど、その余韻に浸る時間はそんなになかった。なにしろ、今日のぶんの調書を清書しておかねばならないんだ。

 

自分の席に戻り、パソコンに向かってシャカシャカシャカとキーボードを叩いて、ハニー弁護士の調書の作成を開始だ。

ん~、参考資料として、彼の経歴も詳しく確認しておかないとなぁ…。

 

 

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2018年02月27日

スノービィー署長の取り調べ術【人情・雪崩泣き落とし】(3)

なになに、ハニー弁護士は、西都市の『西都原(さいとばる)古墳町』出身。高校は伊賀市の『忍者忍術高専』、大学は甲賀市の『忍法法律大学』…かぁ。

 

変わった学歴だなぁ。

法律というより、忍者関係ばっかりだ。

 

「忍者?…なんか、イヤな予感がするぞ」

ボクはパソコンでの文書作成をうっちゃって、部屋を飛び出し、留置場に向かって駆け出した。

 

バタバタバタ、タッタッタ…。(タマ吉警部の走る音)

 

 

「あぁ~!やられたぁ!!」

ハニー弁護士は甲賀や伊賀で習ったであろう忍術で、丸太とすり替わり、留置場からトンズラしていた!

(…スゴイ技だな。悪徳弁護士より、ラスベガスでマジックショーをやったら儲かるぞ、きっと)

 

泣きながら、すっごく反省していた、あの様子は、すべて我々を油断させて逃げるための、巧妙な芝居だったのか。ある意味、見事だ。

ん~、敵ながら、やるじゃないか。

(…褒めてる場合じゃないだろ。いい気になってた署長の立場がないと思うぞ)

 

 

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2018年02月27日

署長、ショックで休養へ

 

【人情取り調べ】が失敗した上に、ハニー弁護士に忍法でトンズラされてしまい、スノービィー署長はショックで、しばらく休養することになった。

ん~、残念だ…。

 

署長休養中は、ボクが署長代理に指名された。

超法規的措置じゃなくて、ちゃんとした警察庁からの指示だぞ。

 

ハニーの取り調べをしていた時刻に、スノーウィーが違法選挙演説(公示前にやるのは違反!)をしていた事がわかっていたのだが、ボクは取り調べで署から出られず、トロップを情報収集に行かせておいた。

今日は、トロップが撮影してくれた、そのスノーウィーの違法選挙演説の動画をチェックしなければならないんだ。

 

スノーウィーは、スカイツリー横に作った巨大雪ダルマ像の前で、多くの聴衆を集めて、好き勝手な演説をしたらしい。ネット検索やYouTube再生で、ダントツ1位だって…。

悪人の違法演説なのに,困ったものだ。

 

違法建築?である巨大雪だるま像は、中をカマクラのようにくりぬいてアミューズメント施設を作って、これまた違法営業しているとの報告も来ているが、女子高生中心に若者の人気スポットになっているらしく、警視庁が取り締まろうとすると若者が騒いで手が付けられない状態とか…。

 

なにやら、スノーウィーの悪役人気がジワジワと上がってきているような…。これはまるで、プロレスのヒール人気みたいだぞ。

 

 

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2018年02月28日

スノーウィーの演説(1)

 

<動画のスノーウィー演説>

 

パチパチパチパチ!!! (大観衆の大拍手)

 

「ありがとう、ありがとう! みなさん、私のためにこんなに集まっていただいて嬉しい限りです。3,000人はエキストラで雇ったんだけど、その必要もないくらいだなぁ。おそらく7万人はいるようだ」

(…ほんとかよぉ)

 

「みなさん、こんどの知事選で何が問われているのか? よ~く考えてください!

そもそも、私はモリアーティ教授の右腕で、国際刑事機構に指名手配されている大犯罪人なんです。そんな私が堂々と都知事選に立候補している。こんなバカげた社会がありますか?

悪人が横行する、こんな社会には、もうウンザリだ!」

 

パチパチパチ。そうだぁ~! (大観衆の声援)

 

「なぜ、こんなことになっているのか? 私のような極悪犯罪者が大手を振って歩いているのか? そう、それは警察がアホだからです!

私が都知事に当選したら、総理大臣と交渉して、警視庁も【猫たま警察】も解体します!

そして私が【雪だるま警察】を新設しまぁ~す」

 

すてきぃ~! スノーウィーちゃ~ん!! (女子高生の応援)

 

「今のような警察ではダメなんです。

私らのような極悪犯罪人は犯罪のノウハウ、犯罪の裏も表も知り尽くしている。裏社会のネットワークにも通じている。

そういう我々が警察を運営してこそ、(私の組織と関係ないほうの)犯罪者は効率的に取り締まられ、(私の犯罪組織は堂々と悪事を働ける)健全な社会になるのです!」

 

 

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2018年02月28日