ハニー族にボクの味方?

「警部、ワタシを信じてください。この穴は戦時中に掘られた防空壕の抜け道です。それを使ってタマ吉警部を落として、生き埋めにする計画でしたが、ワタシが地上のヤツラと格闘している間に逃げちゃってください」

「逃げるって、どこに?」

ボクは、戸惑いながらも大声で訊いた。

ここに至っては、もう彼を信用するしかあるまい。

 

「そこの壁を蹴飛ばすと、古い板が割れて横道に出ます。そこを3kmほと行くと、地上に出れます。そして、そこには…、うわぁ~、なにしやがる。ええい! いてぇ~! おかえしだぁ! いってぇ~!早く逃げてくださ~い。合言葉をお忘れなくぅ~…。『バラの名前』に『たまかずら』ですよぉ~」

 

どうやら仲間割れの格闘が始まったようだ。

彼(ハニ丸くん)のことは気がかりだが、あの信長がだって一乗谷からスタコラ逃げた。ボクも逃げるとしよう。

 

「ええぃ! 壁をキック!! おおぉ、ホントだ、横穴があったぞ!」

 

ハニ丸くん、キミも何とか生き延びてくれ。悪の組織を裏切ったら、もうダメだろうけど…。

 

ボクは、真っ暗なその狭い横穴を、ひたすら這って逃げた。

ハニ丸は、地上に出ると何かあるみたいなことを言おうとしていたけど…。

ともかく、今は少しでも追っ手から遠ざからねば。

 

 

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2018年02月15日