最近、気まずかったこと

最近、気まずかったこと

行きつけのスーパーでときどき、『キャラクター食器』や『高級(そうな)調理用品』を半額程度の割引で購入できるシールをくれる期間がある。

買い物千円で1枚もらえるシールを集めて台紙に貼り、その枚数が増えるほど高額の商品が値引きで買えるサービスだ。

我が家では、だいたいそのサービス(なのかどうなのか…)を利用する。
せっせと、シールを集めて台紙に貼っていく。

その値引きが本当に得なのかは、私にはわからない。妻にもわからない。だが、集めてしまうのだ。

これまで、(高級そうな)白いフライパンとか、ムーミンやピーナッツ(スヌーピーキャラ)の食器を割引価格(ほんとなのか?…)で買った。

さて、このシール。
当然、レジでの会計時にもらえるのだが、基本的には、こちらが何も言わないと(「シーください」と声をかけないと)、レジ担当者はシールをくれない。

レジ横に
『シールが欲しい方は声をかけてください』
と紙が貼ってある。
シールが欲しいという意思を客が示さない限り、ルールとしてはもらえないわけである。

私が一人で買い物をするときは、黙っていると、まずシールをくれない。
ジェンダー平等時代なのに、男は、そんなシールは集めないと思っているのだろう。

高級調理用品はともかく、私はスヌーピーやチャーリー・ブラウンのマグや皿は欲しいのだ!

だから、私はシール配布期間中は、会計時に、必ず、
「シールください」
と言うのである。

もちろん、何も言わなくてもシールをくれるレジ係の人がときたまいるので、私はレジ係の動きを注意深く見守っている。

今日(さっき)買い物に行った。
3千円以上の買い物だったので、シールは3枚である。

私は読み取り機からキレジットカードを抜き取りながら、小声で、
「シール下さい」
とレジ係の人に声をかけた。

私は心が曲がっているので、いつものように、
「言わなくてもくれよな」
というニュアンスが音声に混じっているのだ。

レジ係の中年の女性は、ジロリと私を見た。
彼女の手には、レシートとともに【すでに】3枚のシールが握られていた。

あっ!
私は狼狽した。

彼女はいつの間に、シールを?

シールは、1.5cm四方の小さなもので、ロール巻になって提げてあり、それを枚数ぶんちぎって渡すのである。
私は、彼女が、そこに手をかけ、シールをちぎる動作を見ていない…。
おそらく、ちぎってレジ機のそばに置いてあったシールがあって、彼女はそれをさっと取って、私にくれたのだろう。

「あっ、どうも…」
私はレジートとシール3枚を受け取ると、品物が入ったかごを抱え、速足で袋詰めエリアに向かった。

そして私はエコバッグに品物を移し終えると、そそくさと逃げるように店外に出た。

(この話、おわり)


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2020年09月30日