ティアーズ・フォー・フィアーズ のライブ [Tears for Fears] (私のミューズは、やっぱTさんなのかな)

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ティアーズ・フォー・フィアーズ(Tears for Fears)

1980年代にも、良い曲がたくさんある。
でも、1980年代の以降の名曲をいくら並び立てても、私自身はドキドキしない。
やはり10代までに聴いた音楽はそれ以降に聴いた音楽とは何かが決定的に違うのである。

その中で、ティアーズ・フォー・フィアーズ(以下TFF)だけが、ちょっとドキドキする。

理由は単純で、1985年7月に東京厚生年金ホールでのTFFのライブを、高校のときに付き合っていた女性(姓でなく名の頭文字が’T’)と観たからである。(そのとき我々は27歳になっていた)

Tさんは広島に住んでいた。
そのTさんに、
「TFFが観たいから夏に東京に行く。チケットをとって」
と頼まれたとき、私はTFFのことを知らなかった。

TFFは『シャウト』『ルール・ザ・ワールド』と世界的なヒットを連発し、日本ツアーに来ることになっていたのだが、私はコンピュータゲーム開発を職業にするようになっていて、すごく忙しかった。

それとそのころには、もう新しいミュージシャンや最新の楽曲にアンテナを立てているということはなくなってもいた。

ティアーズ・フォー・フィアーズねぇ。

私はすぐアルバムCDを購入し聴いた。
「ああ、これは好きだ」
すぐ、そう感じた。

他人の好きなものを自分が好きになる(あるいはその逆)ということは滅多にない。
だから、そういうことを人生の中で望むのは根本的に間違いだと、私は思っている。

が、たまたまそのとき私は、Tの好きなものを気に入った。
そのことに特に意味はない。偶然というだけのことだと思う。

それから私は、TFFを日課のように聴いて過ごした。
そして7月の公演になり彼女が東京にやってきた。

ライブで、彼女はノリノリだった。
「こんなに騒ぐ人間だっけ?」
驚いたというより、ちょっと意外だと思った。

ライブの後、新宿のどこかのカフェかバーかで長く彼女と何時間も話をした。話した内容は一言一句も記憶にない。不思議だ

その数十年後。私は東京で行われるプチ同窓会に出た。
私は一度もそういう会に出たことがなかったが、そのときは、Iさん(女性)から誘われたため断れなかった。

Iさんは私にとって特別なのである。
私は初めて(東京での8名程度の)プチ同窓会に出席した。 その同窓会(飲み会)でIさんと色々話している時、TFFのライブを一緒に観た女性Tさんの話題になった。
IさんはTさんと大学の同窓なのである。いっしょに通学していた時期もあったらしい。

「あ~、付き合ってたことあるんだ。綺麗な子だったもんねぇ。私もそんなに深い付き合いじゃなかったし大学の後はほとんど会ってないけど」

私はTさんについて、細かなことは言わなかった。
ただ高校のときに付き合っていたこと、その後時々会ったことがある、くらいに話した。

「そうだ!Tさんを探してあげようか?」
私は母や伯父が亡くなった後は故郷と縁もなくなっていたが、Iさんは東京在住だが度々帰郷して故郷の諸事情にも明るかったのだ。

「探す?」
考えたこともなかったが、そうか探せるかもしれない。彼女の実家がわかるんだから。そこから情報を得れることもできるし、友人関係も辿れるだろう。

「ははは、いいよ」
「会いたくないの?」
「会いたくないことはない。会ってみたいし話もしてみたい。今ならできる話もあるかもしれない」
「じゃあ、探そうか」
「すごく会いたいから、やめとこう」
「ほんとにいいの?」
「ほんとにいいよ」
「そうかぁ。わかった」

その話は、それきりである。

私はときどき仕事の手を止めてパソコンの作業ウインドウを閉じて、YouTubeで登録してある『昔よく聴いた曲』を聴く。

TFFは、その登録リストに入れていない。
入れてないのは、ちょっとおかしい。おかしいとは思うが入れられない。色々思い出すからだ。

それでも80年代の楽曲を観ていると、そのつながりでTFFが意図せず画面に出てくるときがある。
「おっ…彼女(Tさん)の曲だ」

『シャウト』『ルール・ザ・ワールド』の2曲は、いまでもどうにも不思議な気持になる。
ほかのどんなに好きな曲でも、そんな気持にはならない。
TFFの曲は、私にとって、Tさん、そのものなのである。

みなさんも、そういう『特別な曲』があるでしょう?

(このお題、完)

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2018年12月10日