【絵馬006】 還暦前に、ロックスターに!

<今日のお題>

還暦前に、ロックスターになりたいです!

その絵馬に書かれた願い事の、本当の意味とは?

 

【スノーウィー神主のつぶやき】

これは…私は思わず、涙してしまいました。

私も若いころは【れたす】とバンドを組んでましたからね…。

しみじみ、自分の青春を思い出しているところです。

 

『夢は必ず叶う!』

とか、

『努力は、いつか報われる』

とか、

『誰にだって隠れた才能がある』

などというトンデモない【嘘】が世間に撒き散らかされたことによる悲劇といっていいでしょう。

 

もちろん、心の奥深くでは誰もが知っています。

『夢はほとんど叶わない(夢でなく妄想だから?)』

し、

『努力は無駄に終わる(ただし、本当に努力しているとして…)』

し、

『隠れている才能は、(だいたいは無いが、もし仮にあるとしても)隠れているんだから決して表に出ない』

ということを。

 

この前、長く一線で活躍しているベテラン芸人さんがテレビで、

「最近は40歳ちかくになって売れる芸人が時々いるから、みんな自分がまだ若手芸人だと思い込んで、誰もやめなくなった。(以前は、わりと諦めよくやめていた)

だから売れてる芸人の下には、どう見ても絶対売れないような芸人が中性子星の原子のように押しつぶされて凝縮されて固まって、身動きができなくなっている」

というような主旨で、厳しい現実に警鐘を鳴らしておりました。

 

とはいえ、昨日までバイト生活でギリギリ生きてきた者が、何かのきっかけでパッと売れてしまうと、(たとえそれが『一発屋』で終わったとしても、売れている期間は)収入が簡単に何百倍にもなってしまうのですから、やめられない気持ちはわかります。

 

やめられないのは、自分の夢でもあるということも当然あるでしょうけど、中年近くなってしまうと、一般的な就職のほうが難しくなってしまうという現実もあることでしょう。

 

私の好きな将棋界に目を向けてみましょう。

プロ棋士になる一般ルートは、各地の天才少年少女たちが6級で入会する奨励会で勝って昇段していくというものです。

 

満21歳までに初段になれない場合は退会。

満26歳の誕生日を含むリーグ終了までに四段になれなかった場合は退会。

(ただし三段リーグで勝ち越せば、次期三段リーグに参加でき、満29歳まで延長在籍することが可)

 

すさまじい競争の中でやっと3段まで昇段した者のうち、将棋のプロになれるのは、基本的には半年に2人だけです。(年間4人)

3段までなってプロになれなかった人は、ほぼプロ並みの実力といっていいでしょうけど、プロ棋士じゃないのです。

 

さて話を元に戻しましょう。

還暦前にロックスターになりたいという、今回のお願いですが、いっそ潔く還暦前のデビューは諦めて、還暦後、あるいは70歳、80歳での高齢ロックスターを目指してはどうでしょう。

 

売りは、『団塊世代もビックリ、ロックンロール!』か、なんかで。

 

そのほうが世間的にも強いインパクトがあり、デビューの可能性が高まるのではないでしょうか?

 

ただし、ゲテモノのロックスターを目指すのでなく本格的な本物のロックミュージシャンを目指すなら、音楽的な実力があることが大前提です。ないのは、やっぱりダメだもの。

 

あ、実力がないからデビューできなかったんでしたっけ?

え、実力は十分あるのに、運がなかった?

 

スゴイ実力があるのに、それを発揮できないほどの…スゴイ『悪運・不運・凶運』の持ち主というわけですね。

 

それほどのすさまじい悪運・不運・凶運を、どうしろって言うんですか?

 

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2018年10月20日