【広島弁03】「おらぶ」 叫ぶ、大声を出す

【れたすはうす】の『広島弁(備後弁)』『岡山弁(備中弁)』
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広島弁備後弁の女子言葉編
名文備後弁訳 編


広島弁(安芸弁~備後弁)~岡山弁(備中弁)講座03

【おらぶ】 叫ぶ、大声を出す



【解説】

子供のころ、

「オランダ人が、おらんだ(叫んだ)」

とか言って、面白がっていた。

 

何が面白かったのか、一時期、毎日それを独り言のように言っては、一人で笑っていた。

子供って、そういうところがあるでしょ?

 

おらぶ」は、古語の名残らしい。万葉集にも出ているとか。

とはいえ、「方言が古語の名残」というのは、一つの方言のパターンなので、珍しいわけでもない。

 

四国や九州でも、使っているところがあるらしく、とくに広島方言というわけでもないようだ。

だけど、私としては、この言葉は、『広島弁』らしいと感じるんである。

 

以下に、いつものように『語尾変化表』があるのだが、この語尾変化こそが、『広島弁らしい広島弁』と感じる理由だと思う。

 

「あんた、なに、おらびょ~るん?」

「あんた、なに、おらびょう~てん?」(ちょっと女子的)

(あなたは、何をそんなに大声を出してんですか?)

などという言い方は、ほんとに故郷の息吹を感じる言い回しだと思う。

 

標準語 広島(備後)弁
さけぶ おらぶ
さけばない おらばん
さけんだ おらんだ
(※国名ではない)
さけんでいる おらびょ-る
さけばなかった おらばんかった
さけんでくれ おらべぇ!
さけばせてくれ おらばして
さけびたくない おらびとぉなぁ

 

<会話例1>

標準語
広島備後弁
そんなに大声出したら、うるさいよ。
          ↓
そげに、おらんだら、やかましいわぁ。
大声出してないよ。
          ↓
おらんどらんわ。

 

<会話例2> 地下室などに監禁されているとき

標準語
広島備後弁
ずっと叫んでいるけど、どうにもならないなあ。
          ↓
ずぅーと、おらびょ~ても、らちあかん。
もっと叫ばないと、外には聞こえないぞ。
          ↓
もっと、おらばにゃー、外には聞こえんじゃろーに。
それなら、君がわめけよ
          ↓
ほな、おまーが、おらんでみぃ!

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2017年11月22日