【広島弁84】「からい」 しょっぱい(塩辛い)、辛い

【れたすはうす】の『広島弁(備後弁)』『岡山弁(備中弁)』
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広島弁備後弁の女子言葉編
名文備後弁訳 編


広島弁(安芸弁~備後弁)~岡山弁(備中弁)講座84

【からい】 しょっぱい(塩辛い)、辛い



【解説】

今回は、【Rちゃん】が、ご案内します。

 

からい】という言葉は、the方言ということではありません。

からい】は、広島弁(備後弁)でも、やはり【辛い】という意味です。

では、なぜわざわざここで取り上げたのかと言いますと…。

 

「広島弁(備後弁)では、ある時期まで、なんと『塩辛い』とか『しょっぱい』という語彙がなかったんじゃないか」

 

信じられませんが、私の執事(夫)が、そんなことを言っています。

『塩辛い』や『しょっぱい』という言葉がなかったなんて…間違いなく勘違いだと思いますけど、当人は真顔です。

執事が、味覚に関して、ないか特殊な環境下にいたのかも…。かわいそうです。

 

執事曰く、

「海の水は、からい

「梅干しは、からい

「味の濃い料理は、からい

「お好み焼きにソースをつけすぎると、からい

「ワザビは、からい

「マスタード(からし)は、からい

そうです。

 

じゃあ、唐辛子的に辛いものは?

「もちろん、からい

 

「子供のころは、『しょっぱい』『塩辛い』という言葉を知らなかった(使わなかった)なぁ。『しょっぱい(塩辛い)』も『辛い』も、ぜんぶ【からい】」

 

では、『しょっぱい』と『辛い』の区別は?

「そのときの状況で、おのずと判断できるもの」

だそうです。

 

昔(数十年前)は食生活(食品)も単純で、いまみたいに『辛い』食べ物がポピュラーじゃなかったので、日常生活で『(唐辛子的に)辛い』ものも少なく、【からい】と言えば『しょっぱい(塩辛い)』ということらしいですね。

 

私の執事が、『しょっぱい』という言葉を普通に使えるようになったのは、上京して何年も経ってからだそうです。

周囲が、唐辛子やカラシ系の『辛い』と、塩分が多い意味の『しょっぱい』を使い分けているのを体験しているうちに、やっと『しょっぱい』という単語を使いこなせるようになったのです。

 

甘い以外の味覚は、【からい】だけで間に合う?

広島出身の方は、そういう人が多いのですか?

 

標準語 広島(備後)弁
しょっぱい(塩辛い)辛い からい
しょっぱい!辛い! からぁ!

 

<会話例1>

標準語
広島備後弁
今日のみそ汁は、しょっぱいわ。
          ↓
今日のみそ汁は、からいねぇ。
この煮魚も、塩辛いし…。
          ↓
この煮魚も、からぁし…。
どうして、こんなにしょっぱいの?
          ↓
なんで、こがぁにからいん?

 

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2019年04月30日