【広島弁61】「ひっつく」 くっつく

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広島弁の女子言葉編
名文広島弁訳 編

広島弁講座61

【ひっつく】 くっつく

 

本日は、【トロップ・ワトソン】の担当です。
標準語ボタンを押しています)

 

ひっつく】は、私が搭載している電子辞書にも載っているれっきとした標準語だそうです。

 

なので、『広島弁備後弁講座』で取り上げるのをややためらったのですが、【ひっつく】は【くっつく】より広島では方言感がありますし、少し考えてみようということです。

 

幼児くらいの弟が兄を慕っていて…(姉でも妹でもよいけど)、いっしょに遊びたいようなときに、

「弟が兄にくっついて離れない」

と言いますが、これを、

「弟が兄にひっついて離れない」

と言うと、接着剤で兄弟を貼り付けたみたいな語感があります。

 

…でしょ?

 

ひっつく】と【くっつく】に違いはほとんどないように思うのですが、言葉の主語や目的語によって、『接触している感じ』の使い分けがあるような気がします。

 

『何度も使えるソフト接着剤 ひっつき虫』という製品があります。

これが発売されてかなりの年月が経過し、全国に出回っているので、【ひっつく】をあまり使わない地方でも、【ひっつく】=【くっつく】という感覚が広まったのかもしれません

 

…でしょ?

標準語 広島(備後)弁
くっつく ひっつく
くっつかない ひっつかん
くっつかなかった ひっつかんかった
くっついてる ひっついとる
くっつかせない ひっつかせん
くっつけ ひっつけ
くっつくな ひっつかんといて

<会話例1>

標準語
広島備後弁
砂の中に磁石を入れて、ぐるぐるぐる…。お、砂鉄がたくさんくっついた
          ↓
砂の中に磁石を入れて、ぐるぐるぐる…。お、砂鉄がようけひっついた

 

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2018年09月26日