久々に尿路結石で救急車に乗る [2]

久々に尿路結石で救急車に乗る(2)

妻が大好きなものは(まあ誰でもだろうけど…)、食事と睡眠。
妻の睡眠を奪うことは、我が家では極悪非道の行為。

とはいえ、すでに私の結石の痛みも限界、気持ちも悪くなってきた。
自分一人で対処するには、事態が悪化している。
そろそろ妻を起こさねばなるまい…と思っていたら、5時半ころ、妻が起床した。
愛情テレパスか?

私は、この数十年で、何度か尿路結石を体験しており、あえて極論すれば、
『尿路結石は、死ぬほど痛いだけ、それだけのことで必要以上に恐れることはない』
ということがわかっている。

もちろん、そういう楽天を笑うかのように症状が重症化(強大な結石の登場、結石で傷ついた組織の感染症など)しているかもしれないし、そもそも結石以外の不具合かもしれない…という可能性は、いつでも頭の隅で考えてはいるけど…。

妻も他のタクシー会社に電話をかけてくれたが、無駄骨。
わりと大きな道路は近くにあるが、朝5時にはタクシーなど走行していない。

しかたない。限界だ。
もはや痛いとかを通り越して、結石の引っかかっている背中の側面あたりが痺れて来た。
吐きそうだし、立つことさえできなくなってきた。

「救急車を呼んでくれ…」

もう救急車が恥ずかしいとか、ご近所迷惑じゃないかとか、そういう気持ちは吹っ飛んでいた。
痛みは、それどころではなくなっていた。

近くに消防署があるので、救急車はかなり早めに来たと思うのだが、私は激痛をこらえているので長く感じた。
自力(タクシー)で病院に行こうとしていたから、救急ネットで尿路結石に対応してくれる病院は紹介してもらっており、同乗している妻が救急隊員さんに、その病院名を告げた。

私は救急車に乗せられ、うつ伏せで、クネクネと気持ち悪いだろう動きをして、痛みに耐えた。
救急車は、サイレンを鳴らしながら突っ走った(と思われる)

病院に着くまでは10分程度だったと思うのだが、長かった。気を失うかと思うほど、痛みが増幅していた。

病院の緊急搬入口に車が止まり、私は何とか自力で歩いて院内に入った。
担当医が来るまでは、処置室に入れてもらえなかったので、椅子に座って待つのだが、痛くて椅子に座ることができず、救急車の中と同じように、床にうつ伏せになって、またクネクネと痛くない体勢を探した。

床で、もだえ苦しむ姿は異様だが、病院には。まだ誰もいない。
私がのたうち回る病院の床は、ツルツルして、ひんやりしていた。

(この話、つづく)

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2019年10月02日